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徳川四天王本多忠勝所持『来国行』本阿弥光忠折紙 徳川家康より拝領の名刀 鎌倉時代中期 山城来派の開祖 東京美術倶楽部鑑定書 古鞘書あり

来国行は父である来国吉に作刀が残されていないので来派の
事実上の祖となっています。年紀入りの作が無いため正確な
年代は不明ですが、子である来国俊の生年銘から逆算すると
おおよそ鎌倉時代中期の1240年代から活躍していた事が
推測されます。来派を山城の名門流派に躍進させた刀工で
まさに名工中の名工の一人に名が挙げられます。
この刀は鎬造、庵棟、身幅広く、重ね厚く、輪反りごころつき、
中切先となっています。山城伝の優美さと鎌倉時代の武士好みの
豪壮さを併せ持った姿をしています。鍛えは板目肌が総じてつんで
杢目肌が少し交じり、地沸が細かについて、来派らしい良い鍛え
になっていると思います。刃文は広直刃調に小丁子、小互の目などが
交じり、足が入って、小沸がよくつき、砂流しかかり、金筋入って、
匂口が明るく冴えています。帽子は焼きが深く先は掃きかけています。
表裏に棒樋があります。茎は大磨上無銘となっています。岡崎藩
本多家に伝来した一振りで、徳川四天王の一人にして凄まじい武力を
誇ったという本多忠勝（中務大輔）が徳川家康（権現）より拝領した刀です。
本阿弥家十三代目当主光忠の折紙が付属しています。彼の鑑定は現代鑑定の
基準ともなっております。今では古折紙と呼ばれており珍重されています。
昭和期を代表する刀剣鑑定家であった清水不濁の美術倶楽部鑑定折紙が
付属しています。伝来や折紙があることなどを記しています。
鞘書は岡崎藩本多家に伝来し徳川家康から拝領した事が書かれています。
武に秀でていた本多忠勝に相応しい豪壮な造り込みで伝来、出来ともに
傑出した素晴らしい名刀であると思います。

長さ/70㎝　反り/1.6cm
元幅/32.2mm 元重/7.2mm 先幅/22.5mm 先重/5.8mm 刀身のみの重量765g
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