『下懸囃謡大成(シモガカリ ハヤシウタイ タイセイ)』
12.6×19.2㎝ 題箋無し。書名は内題(表表紙裏)による。
内題は「新改正下懸囃謡大成」とある。
序 2丁
目録 3丁
本文 全百曲番 205丁
附録 4丁半
跋 半丁
【刊記】
享和元(1801)辛酉年 九月新刻
東都 須原屋茂兵衛・須原屋平助
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『外囃諷(ソト ハヤシウタイ)』
12.5×18.7㎝
目録 2丁
全85番 171丁
【刊記】
天保十二年 辛丑霜月補刻
皇都二條通御幸町西ヘ入 山本長兵衛 判
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【内容】「囃謡」及び、
本文の内容を見ると、能のテキストの一部分しか記されていない。また、『下懸囃謡大成』目録の各曲の下部に、例えば「高砂 神舞 太鼓 初丁」とあり、「高砂」の謡→男舞、囃(子)→太鼓、丁→最初の丁を示している事から、簡単に言ってしまえば、ミニコンサート向けの台本と言って良いかもしれない。
因みに、目録の曲の下部にはその他「神舞・真序・楽・四舞・中舞・舞働・序舞・神楽・男舞・羯鼓・カケリ・早舞」等の文言がある。
つまり、「男舞」用にはこれこれの曲を選べば良い、その時の囃子方は、羯鼓を使用、みたいな。
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【因みに】インターネットで『囃諷』を見つけた。その刊記は「山本長兵衞〈皇都〉、 天保12」とある。その詳細は
書誌構造→叢書→子書誌
高砂、 難波、 志賀、 弓八幡、――中略―― 海士、 融、 加茂、 嵐山、 猩々、 春栄、 春日龍神
とあって、『外囃諷』と刊記は同じで、そこに「補刻」と追記されている事と合わせると、「正編・続編」のような関係だと言えるかもしれない。
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、虫喰い多数あり。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。