17.5×14.1㎝
全15丁(簡易本の本文。)
表紙には『芭蕉句集 全』とある。
仮綴じ(簡易本)の題は『芭蕉翁遺(穴あき)集』とあり、穴の両側に「稿」らしき文字が添えてある。
当初簡易本だったものに、新たに表紙を付け、題箋に『芭蕉句集 全』と記したものと思われる。(簡易本の表紙・裏表紙の汚れ方を見れば分かる。)
【内容】 上下二段に分かれているのだが、見開きの、上段二面が続いている場合がある。
例えば
1丁裏上段→2丁表上段→1丁裏下段→2丁表下段
と言うように。
・芭蕉翁旅の記 1丁表~2丁裏上の段→3丁表上の段
千里に旅立ち路粮をつゝまず・・・・云々 『甲子吟行』
・春の部 3丁表上の段→2丁裏下の段→3丁表下の段~4丁裏上段
・夏之部 4丁裏下段~8丁表
・秋之部 8丁表上段~12丁表上段
・冬の部 12丁表上段~14丁表
13丁裏下の段に「病中吟 旅に病んて夢は枯れ野をかけ廻る」の句あり。
・奥の細道のうち(抜粋) 14丁裏
跋文 15丁表(簡易本の裏表紙裏に当たる)
この一書は泊船集證(?)としたる也もつとも伊賀蓑虫庵の真蹟の句も添る此外芭蕉句選同句解けすに有はそ(?)まきらはし此分を以翁の遺集とおもふへし
つまり、「泊船集」をベースにして、伊賀上野の蓑虫庵にある真蹟の句も添えて、他の句集は色々と煩わしいことが多くて、この集を以て芭蕉翁の遺集と思うが良い。と言うことらしい。
因みに、国会図書館デジタルアーカイブスの本文と比べてみると、合致する部分が多い。
国会図書館には『奥の細道』が全部載せられているが、こちらは、抜粋のみ。
因みに簡易本表紙左下に「徐柳庵 楚川」と墨書きあり。
※蔵書印あり
※表紙傷み大 折れ、虫損、剥がれ、綴じ糸切れ(現在、本体から外してある。)
※本文 シミ多大、折れ、破れ、シワ、墨汚れ、
1・2丁め、穴あき 7丁破れ