「日本人の知恵の宝庫である歳時記のコトバをめぐるはなしの話」
歳時記について<はしがきに代えて>
これは、私の季の詞についてのノートである。私は昔から、俳句の歳時記をときどき開いてみるのが好きだった。別に俳句を作るために開くのではない。俳人たちがこの書物を実用的に読むところを、私はしごく趣味的に読んだというに過ぎない....
日本の「季の詞」の豊かさを、歳時記編纂の第一人者が鑑賞し尽くす名随筆!
■上皇陛下と上皇后陛下がおふたりで毎朝、音読している本として話題!
宮内庁「上皇陛下のご近況について(お誕生日に際し)」より
・日本テレビ「news every」(2019年12月23日)で放映されました。
・フジテレビ「Live News it!」(2019年12月23日)で紹介されました。
・テレビ朝日「報道ステーション」(2019年12月23日)で紹介されました。
季節のことばとは、私たちの住むこの風土を認識することば。たとえば「春一番」「青葉潮」「やませ」――季節感だけではなく、喜怒哀楽に満ちた生活の知恵をも感じさせる。古来、世々の歌よみたちが思想や想像力をこめて育んできたそれらの「季の詞(ことば)」を、歳時記編纂の第一人者が名句や名歌とともに鑑賞。生活習慣や気候が変化する現代においてなお、感じることのできる懐かしさや美しさが隅々まで息づいている。
解説・宇多喜代子
商品の説明
著者について
●山本 健吉:1907年~1988年。長崎生まれ。本名、石橋貞吉。父は評論家・小説家の石橋忍月。慶應義塾大学国文科卒。改造社に入社、「俳句研究」の編集に携わる。文芸評論家として古典から現代文学に至るまで幅広い評論活動で知られる。『芭蕉』で新潮社文学賞および日本芸術院賞、『古典と現代文学』で読売文学賞、『いのちとかたち』で野間文芸賞を受賞。1969年、日本芸術院会員。1983年、文化勲章受章。『俳句鑑賞歳時記』、『俳句とは何か』(共に角川ソフィア文庫)、『基本季語五〇〇選』(講談社学術文庫)など著書・編著多数。
ISBN 4167167077
1983年1刷。カバー付。帯付。表紙は汚れがあります。本文は書込みが無い品です。