
【詳細】
初版帯付 大藪春彦賞受賞 武内涼 阿修羅草紙 新潮社刊
2020年12月15日初版 新潮社発行 帯付 新刊案内完備
無駄な殺しはしないくノ一・すがると、手段を選ばない伊賀忍者・音無。正反対の考えを持つ二人は奪われた「呪いの巻物」を取り返すため、陰謀渦巻く京の都に向かう。伝説の忍びとの死闘や大名家への潜入を通して、徐々に真相に近づいていく二人。そして明かされた驚愕の真実と二人の想いとは……。任務のために陰で命を捧げた忍者たちを描く一気読み必至の傑作長編。
くノ一・すがる
時は1466年。室町幕府の権威は衰え、将軍の統御が全く及ばぬ乱世が天下に生まれていた。その乱世で、比叡山延暦寺に仕えるものが住まう山里には、「八瀬忍者」と呼ばれる忍びたちがひっそりと暮らしていた。八瀬忍者の一人、くノ一のすがるも淡々と任務をこなし、日々を過ごしていた。ところがある日、延暦寺の寺宝が多く収められている勅封蔵が何者かによって襲撃され、三つの寺宝が盗まれた。この襲撃によって、蔵を守っていた父と幼馴染を失ったすがるは、寺宝を奪還し犯人に復讐を遂げるべく、陰謀渦巻く京都に向かう――。
伊賀忍者・音無
寺宝の奪還を命じられたすがるは、援軍として雇われた伊賀忍者の音無といがみ合う。任務の実行に当たり無駄な殺しはしないすがるに対して、音無は任務遂行のためであれば、あらゆる手段を使い、一般人の犠牲もいとわない。忍びとして正反対の考えを持つ二人は、激しく対立しながらも、京で暗躍する伝説の忍びとの死闘、大名家への潜入など、過酷な任務を通して少しずつお互いの強さや考えを認め合っていく……。
阿修羅草紙
盗まれた寺宝の中に、「阿修羅草紙」がある。「見たものは天下に大乱を引き起こす」と言い伝えられているその巻物は、数々の国を滅ぼしたという伝説があった。そんな呪いの巻物が何故か京の各地に出没し、「花の御所」での権力争い、守護大名たちの対立に大きな影響を及ぼし始める。やがて巻物の探索は京全体を巻き込み、壮絶な忍者同士の死闘へと発展していく……。
果たして誰が何のために寺宝を盗んだのか。やがて明かされた驚愕の真実とは、そしてすがると音無の運命は――。歴史・時代小説ファン必見のノンストップエンターテインメント!!
武内涼
1978年群馬県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。映画、テレビ番組の制作に携わった後、第十七回日本ホラー小説大賞の最終候補作となった原稿を改稿した『忍びの森』でデビュー。2015年『妖草師』シリーズが徳間文庫大賞を受賞。さらに同シリーズで「この時代小説がすごい!2016年版」文庫書き下ろし部門第一位に
【状態】
経年劣化により若干の焼け、カバーにスレ、傷は御座いますが、概ね良好です。
※カバーフチに若干ヨレが御座います。