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状態は、函・本体とも非常に良好です。江口 渙の童話集、「かみなりの子」です。名著復刻・日本児童文学館（20）〈ほるぷ出版・1971年刊〉です。デザイン函入り、パラフィン紙付、保護ケース（経年の傷みあり。写真では省略）。ほぼ四六判サイズで、しっかりした、非常にかわいいデザインと装丁です。送料は、クリックポストで185円です。

★内容：　ヒューマニズムの作家と言われる江口渙の第二童話集。主に「赤い鳥」に発表された七編を収録。動物を主人公にした作品が多く、その中に鋭い社会諷刺がこめられている。「鬼が来た」は仏教説話の、「蟻の王子」は中国民話の再話で、ほかも教訓性を盛り込んだ説話的な創作で構成されている。装幀・挿画は永瀬義郎。

★著者、江口 渙（かん）は1887年（明治20年）、東京・麹町生まれ。東京帝国大学英文科中退。在学中に短編「かかり船」（のち「赤い矢帆」と改題）を発表し、作家として認められる。このころ夏目漱石の知遇をうけ、漱石山房をしばしば訪れ、芥川龍之介とも交流する。社会の矛盾を告発するような作風の「馬車屋と軍人」、「労働者誘拐」で注目される。のちマルクス主義に接近、プロレタリア文学運動の方向に動いていき、「恋と牢獄」、「彼と彼の内臓」のほか、運動の退潮期にも「人生の入り口」などを書いた。戦後は新日本文学会、日本民主主義文学同盟に参加し、「花嫁と馬一匹」などを発表。1975年死去（享年87）。

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