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ウィンドウテーブル

イギリス

マホガニー材

1910年頃

横幅：72cm　奥行：56cm　高さ：71.5cm

華やかな印象のサイドテーブルです。
起伏に富んだ天板の形状や曲線的な脚部分のデザインはアンティーク家具らしい優雅さがありますよね。
天板にも彫刻がされているタイプで、サイドテーブルで天板に彫刻がされているものは現地買い付け時も含めると20台に1台あるかどうかくらいでしょうかね。
しかもここまで深さのある彫刻となればなおさらです。
デザインとしてはビクトリアン(19世紀中後半頃)に多く用いられたデザインになります。

ウィンドウテーブルとはビクトリアンやエドワーディアンの頃(1900年前後くらい)に作られることの多かった、やや大きめのサイドテーブルと言えばいいでしょうか。
アンティーク家具全般に言えることですが、家具名や様式は厳格な定義があるわけではなく、常に例外が存在するのがアンティーク家具を理解するうえでは難しいところであり、アンティーク家具を探すうえでは楽しいところです。
名称にこだわる必要はもちろんないのですが、お品を探すうえではある程度の絞り込みが必要なのが難しいですね。
文章で理解するよりもどういったものをウィンドウテーブルと呼ぶかは視覚的に理解する方がわかりやすいですね。
多くは見つからないかもですが、ネットなどでウィンドウテーブルを幾つかご覧いただくのが良いかと思います。
見比べることでお品それぞれの魅力を感じていただけるかと存じます。

ウィンドウテーブルでは楕円や円などを基とした天板形状が多いですかね、長方形を基にしたタイプ(それを感じさせないほど曲線的ですが)は少ないように思います。
この天板形状に合わせて天板下の幕板部分も同様の起伏になっています。
切削の労力や難易度は板厚が厚いほど大変だと思うのですが、電動工具はそれほど発達していない時代にそれを作り出していたというのは職人さんの技術と、いかに手間を惜しまず作られていたかがうかがえるかと思います。
日本でもはるか昔に五重の塔が建てられたりしてたので私の木工技術の歴史に関する解像度が低いだけかもですが、幕板部分が直線的でもデザイン的にも大きな支障はないはずのところを敢えて手間をかけた贅沢さがありますよね。
その優雅さがアンティーク家具らしさであり、大英帝国がいかに繁栄していたかさえ表しているように思います。

天板ニスハゲとわずかなひび割れ、幕板にニスハゲがありますのでお写真でご確認ください。

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