ベートーヴェン
交響曲全集
ギーレン指揮
SWR交響楽団
2012年最新マスタリング
ギーレン・ファンにはおなじみの映像版ベートーヴェン全集から音声部分をとりだしたCD版ベートーヴェン全集の登場。
リリースにあたってはヘンスラー社 が、あらたにSWRメディアの許諾を得ており、放送局マスターから最新技術でCD用にマスタリングをおこなって音質向上を図っているということです。
【ギーレン2度目の全集】
ギーレンはかつてINTERCORDレーベルでベートーヴェンの交響曲全集を制作していますが、ホールの響きの問題や、当時のギーレンのテンポが総じて速めだったこともあってか、オケのサウンドも含めてかなりドライな印象の強いものとなっていました。
しかしこの全集では、まずフライブルクのコンツェルトハウスの音が非常に豊かで優れているため、ライヴ録音であるにも関わらず、オーケストラの表現が細部まで艶やかに再現されている点が大きく異なっています。
【ギーレンの解釈】
基本的な傾向こそ以前と変わっていないものの、ここでは余裕のあるテンポを設定して細部まで丹念に描きこむことで音楽のスケール感もアップしており、表現の幅も拡大、また弦楽器の人数を多めにしたバランスにより、作品の軸となる部分の表現が強化されている点も効果的です。
オーケストラの楽器配置が第2ヴァイオリン右側の両翼型であることも見逃せません。作品本来のパースペクティヴの中に、各素材が見通しよく適切に配され ることによって生ずる響きや動きの妙味がとても面白く、見事に解析される重なり合う旋律や意外なバランス、素材間の緊張関係や対位法的な部分の説得力など への聴き手の関心が自然に高められるのも嬉しいところです。
【ホール】
なお、DVDでは第1番と第3番の2曲のみ収録場所がバーデン=バーデンのフェストシュピールハウスで、ほかはすべてフライブルクのコンツェルトハウスで の収録となっていましたが、今回のCDでは、全曲フライブルクのコンツェルトハウスでの収録とブックレットに記載されているということです。
映像で見ると第1番と第3番については明らかにバーデン=バーデンのフェストシュピールハウスでの演奏なので、ブックレットの記載漏れかもしれません。ご了承の上お求め下さるようお願いいたします。(HMV)
ベートーヴェン: 交響曲全集
CD1 [69:37]
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
・交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
CD2 [72:27]
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
・交響曲第7番イ長調 Op.92
CD3 [57:20]
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
CD4 [73:54]
・交響曲第5番ハ短調 Op.67
・交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』
CD5 [64:35]
・交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱つき』
レナーテ・べーレ(ソプラノ)
イヴォンヌ・ナエフ(アルト)
グレン・ウィンスレイド(テノール)
ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(バス)
ベルリン放送合唱団
バーデン=バーデン&フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)
ミヒャエル・ギーレン(指揮)
録音時期:
2000年2月16-18日(CD1)、1998年6月16,17日(CD2)
2000年1月21,22日(CD3)、1997年11月29日,12月1日(CD4)、1999年7月15,16日(CD5)
録音場所:フライブルク・コンツェルトハウス
録音方式:デジタル(ライヴ)
コンディション良好。
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