「ファイナルホーム(FINAL HOME)」は、1994年にスタートした日本のファッションブランド。
津村耕佑(Kosuke Tsumura)がディレクターを担当している。
「都市生活を快適に過ごすための服づくり」をテーマに機能性やデザイン性に富んだアイテムを提案。
メンズを中心としながらも、2005年よりレディースアイテムも充実、他では見られないアイデア満載の商品が魅力。
1つのナイロンコートからファイナルホームのファイナルホーム(FINAL HOME)は始まった。
そのナイロンコートは、「もし、災害や戦争、失業などで家をなくしてしまったとき、ファッションデザイナーである私は、どんな服を提案できるか、またその服は平和なときにはどんな姿をしているのか」という問いから生まれたもの。
寒さをしのぐため、ポケットに新聞紙を詰めれば防寒着に、あらかじめ非常食や医療キットを入れて災害時に着れば非難着になるなど個人の用途に適応できる服を作り上げた。
『FINAL HOME』というネーミングもまた「究極の家」という意味を込めてこのコートのために付けたもの。
またファッションブランドとして存在する一方で、世界各地での展覧会への出展、異業種やアーティストとのコラボレーションアイテムの制作など、アパレルブランドというくくりには捉われない様々な活動を展開している。
「FINAL HOME」のマークはブランド名の由来でもある通称HOME1(全身ポケットのナイロンコート)が誕生すると同時にデザイン。
地球を意味する円形に上下に反転させた家のシルエットを重ねて出来上がったもの。
●津村耕佑(Kosuke Tsumura)。1959年、埼玉県に生まれる。82年、第52回装苑賞を受賞。
83年、三宅デザイン事務所に入社。
94年、究極の家は服であるという考えを具現化した都市型サバイバルウエアー「FINAL HOME」を考案、
ブランド「FINAL HOME」を立ち上げる。同年、第12回毎日ファッション大賞新人賞、資生堂奨励賞を受賞。
2008年、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科教授に就任。
2013年、LOVE展のセクション「広がる愛」に出展。初期のファイナルホームからはじまり、多種多様な使用方法を一挙に公開した。