
左久弘の14本組の組鑿です。
左久弘のニス塗りの比較的新しい鑿はそれなりにオークションなどにも出てきますが、これはうちの保存環境で考えるとかなり古そうに見えます。
ただ見た目以上に状態は良いです。
全体に黄色あるいは茶色っぽくは見えますが、その殆どは手指の消毒用アルコールで拭くと簡単に取れてしまいます。
おそらくは錆止めの油が酸化して茶色っぽく変色しているのではないかという感じです。
鑿箱の杉の油分が長年かけて付着したのかとも思われましたが、鑿箱の杉がそこまで油分のある杉のようにも見えず、やはり鑿一本一本の跡を見ていくと塗った油の可能性が高いように思う。
二代目の久弘は体が弱かったそうですが、戦前非常に腕の良い高位の弟子を抱えていたようです。
戦争で一人二人と徴兵されて返らなかったようで、戦争のもっと以前こそが久弘にとっては全盛と呼べるのでしょう。
久弘の鑿の口金から穂までの首の部分の太さ差が小さいことが機能的にもシルエット的にも洗練されていて、鋼は綺麗に角が折れ、中心部は中高で盛り上がるというさりげなく良い。
この鑿が古いのかどうか、少なくとも画像の通り口金は手打ちの口金を使っている事は確かなようです。
手打ちのくちがねのおかげで中子は太く柄は細くという事が可能になり、柄が細くなることで叩いた力が逃げず効率よく力が加わります。
オマケに柄が細い方が格好良いでしょ(笑)
これが機能美であり洗練されているという事ですよね。
東京刃物は本来このように垢抜けて粋でないと!!
寸六は地金に髪の毛状の巣が入っているが、この巣が地金内の中央だけで端に抜けておらず、鋼との鍛接不良では無い事と寸六という刃幅を考えると、強度的には特に問題無いように思う。
1分から始まり5厘刻みで3分までに5本をカウントする。
その後6分まで1分刻みでそこから先は2分刻みだが、ここで10本組では飛ばされて存在しない7分が入り、最後に当時の大阪もしくは関西では普通に値が張るので省略されていた寸六が収まって14本組である。
当時関西では10本組でなく寸六を含まない9本組というのもスタンダードだったようです。
普通の大工なら当時、この14本組というのは分不相応とも言えるようなラインナップだったでしょう。
何はともあれ、面取りも行儀良く垢抜けた無駄の無い都会的な面構成がグッドです。
八分は試しにアルコールで拭いたので茶色い色は取れていますが、他は錆が変に進まないよう皮膜を残したままにしてあります。
昔からここ一番の仕事で大事に使用していたであろう道具です。
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