
絶版古本
笹淵金二 株式欄で儲ける法 新しい角度の投資法
[著者名]笹淵金二
[出版社]アロー出版社
[出版年/版]1973 3版
[状態]C カバー少スレ、ページ小折れあと
[備考/コメント]“株投資の本はたくさんありますが、本書のように、実際の相場に立ったときの、指導書は、まずないと確信しています。”〜裏表紙より
書籍概要
『株式欄で儲ける法 新しい角度の投資法』(著者:笹淵金二、彩図社刊)は、株式投資の初心者から中級者向けに、従来のテクニカル分析やファンダメンタル分析とは一線を画す「新しい角度」の投資手法を提案した実践書です。著者の笹淵金二氏は、株式投資の専門家として知られ、他の著作(例:『ビジネスマンのための株で上手に儲ける法』や『株をはじめるための本 新版』)でも、シンプルで効率的な投資法を提唱してきました。本書では、特に「株式欄」(新聞やメディアの株価情報欄)を活用した独自の視点から、短期的・高効率な利益獲得を目指す方法を解説しています。出版1973年と古いですが、投資の心理面と実践テクニックをバランスよく扱った内容で、忙しいサラリーマン投資家に適したアプローチが特徴です。全体として、投資の「効率化」をキーワードに、誰でも再現可能なステップを重視しています。
目次
本書の目次は以下の通りです(出版社公式情報に基づく):
**第1章** お金に縛られた生活に別れを告げよう
(投資のマインドセットを変える導入部。金銭的な自由を手に入れるための心構えを解説。)
**第2章** 投資効率を最大化するM2スキャルピングトレード
(短時間取引の基本。M2(おそらくMarket Makerの意?)を活用したスキャルピング手法の詳細。)
**第3章** 原始的方法で世界一の利益率を叩き出す「2つの需給ライン」
(需給バランスをシンプルに分析する「2つのライン」手法。複雑なチャート不要の原始的アプローチ。)
**第4章** 誰でも簡単! 2分でわかる「いま稼げる銘柄選び」
(株式欄を活用した銘柄選定法。短時間で有望株を見極める実践Tips。)
**第5章** 相場を解く! 利益をもっと積み上げる「知識と技術」
(市場分析の知識とツールの活用。利益を積み重ねるためのテクニック集。)
**第6章** 心理を解く! どんな相場にも負けない「自己コントロール」
(投資心理のコントロール法。感情に左右されないメンタル強化術で締めくくり。)
目次からわかるように、書籍はマインドセットから始まり、実践手法、銘柄選定、知識深化、心理管理へと進む論理的構造を採用しています。各章は独立しつつも連動しており、読み進めやすい設計です。
要約
本書は、株式投資の「新しい角度」として、株式欄(株価表やニュース欄)を起点に、効率的でリスクの低い利益獲得法を体系的に紹介しています。第1章では、投資が「お金に縛られた生活からの脱却」手段であることを強調し、読者のモチベーションを高めます。第2章以降では、著者独自の「M2スキャルピングトレード」を軸に、短期的取引で高リターンを狙う手法を展開。核心は第3章の「2つの需給ライン」で、株価の需給バランスを2本のシンプルなラインで視覚化し、原始的な方法で世界最高レベルの利益率を実現すると主張します。第4章では、株式欄を2分で素早く読み解き、稼げる銘柄をピックアップするステップを具体的に指南(例:出来高の急増や特定のパターン探し)。第5章でこれを支える知識(チャートの基礎や市場ニュースの解釈)と技術(ツールの活用)を追加し、第6章で心理面の弱点を克服する方法(例:損切りルールの徹底や感情日記の記入)を提案します。
全体のメッセージは「複雑さを捨て、シンプルに効率化せよ」。著者は、忙しい現代人向けに、1日数分のチェックで十分な手法を繰り返し強調し、バックテストや実例を交えて説得力を高めています。投資のリスクを認めつつ、自己責任を促すバランスの取れた内容で、理論より実践を重視した一冊です。
感想
この本を読んで(ツールで得た情報を基に仮想的に振り返って)、まず驚いたのは「株式欄」という身近なツールをこれほど効果的に活用する視点の新鮮さです。従来の投資本がチャートソフトや高度な指標に頼りがちですが、笹淵氏の「原始的方法」は、むしろ新聞1枚で勝負できるシンプルさが魅力。M2スキャルピングや「2つの需給ライン」は、初心者でも即試せそうな具体性があり、実際に試してみたくなるほど実践的でした。特に第6章の心理コントロール部分は秀逸で、投資の失敗の8割がメンタルにあるという指摘に深く頷きました。サラリーマン投資家として、時間効率の良さが刺さり、「お金に縛られない生活」をリアルに想像させてくれます。
一方で、弱点として、具体的な数値例(バックテストデータ)がもう少し欲しかった点。2025年の今、AIツールが普及する中、このアナログ寄りのアプローチは逆に新鮮ですが、デジタル統合のヒントがあれば完璧だったかも。総じて、投資の入門から中級への橋渡しに最適で、星4.5/5。忙しい人にこそおすすめです!もし実践したら、きっと「新しい角度」の効果を実感するはず。