
クロコダイルの涙’とは、‘泣いてると思って近づくとガブリとやられる’という意味だそう。
そのタイトルが表すとおり、アルバム全体のメランコリックな雰囲気の中にも、
ただ悲しみだけではない、芯の強さと美しさが同居しています。
元ピチカートの小西さんの楽曲「アルコール」
ジャズの雰囲気にのせて恋の終わりをアダルトに美しく歌った曲で始まり、
「Lolitapop Doolhouse 」や同じく小西さんの楽曲「私の人生、人生の夏」などで、
歌詞に当時のカヒミの心境を想像してみたり・・
「Superfreak」「Tiny King Kong」「David Hamilton」
などで、普通の価値観から見たらちょっと怖くて変かもしれないけど、
自分にとっては美しいと思う、そうゆう世界を歌う。
「Paris, Texas」ではシーガルの日暮愛葉ちゃんが楽曲を提供。
(女性とのコラボは珍しいですが、かえって男性的でカッコいい仕上がりになって
るのが面白いと思います。)
「Cat from the future」
かつてセイショウナゴンだったりした私が、リインカーネーションで、
猫になって恋人に会いにくる、というかわいくてちょっとせつないお話。
「私の人生、人生の夏」
‘かみさまが私をお試しになる 今は多分そんな 時でしょう’
ささやくように力強く歌うそのフレーズは
ちょっと転機のときとかに、フッと頭の中にながれてきて、
何度となく勇気づけられてます。
最後の曲
「Les Lecons De Francais」(フランス語のレッスン)
では、パリで暮らし始めたカヒミの弾くちょっとあやうい?ギターが
歌詞とリンクした感じで、魅力をさらに惹きたてています。
別れの曲から始まって、色んな気持ちを歌って、
でも新しい生活がまたはじまる、という、
メランコリックなテーマを貫きつつ、聴くうちに希望へと向かう明るさと
強さを感じます。
たぶん年齢と共に聴き込むことのできるアルバムになると思います。
試聴のみ。新品同様綺麗な状態です。
帯付き。
見本盤。