商品は、F-TOYS(エフトイズ コンフェクト)から2010年に発売された『1/144 WORK SHOP Vol.20 JASDF3 日本の翼コレクション3』から『01.F-86D セイバードック b.第103飛行隊』になります。
付属のデカールで
ブリスター未開封の新品になります。外箱は開封済み。リーフレットは欠品してるので写真に写したカラーコピーを付けます。
◆趣味のF-86Dセイバードッグ
朝鮮戦争で大活躍したF-86ですが、昼間しか飛べませんでした(※いや夜も飛べはする。でも何も出来ない)。
当時の戦闘機はレーダーを積んでなかったので、基本、目視での飛行になります。夜だと、どこを飛んでるのか分からないし、敵がどこに居るのか、味方がどこに居るのかも分からないので、戦闘機は昼間しか飛ばないものです。
第2次世界大戦中にイギリスが、ドイツを夜間爆撃しました。夜は敵の戦闘機が飛んで来ないので敵は対空砲火ぐらい。なので爆撃機の機体の下側をまっ黒に塗って、夜間爆撃に出掛けてました。
でも爆撃される側も、爆撃されっぱなしではなく、レーダーを搭載した大型の夜間戦闘機(He129ウーフーが有名ですね)を開発。夜にやって来る爆撃機を迎撃します。
朝鮮戦争当時も夜間戦闘機は存在しており、米軍はF-82ツインムスタングにレーダーポッドを搭載したF-82Fを使ってました。当然プロペラ機です。
朝鮮戦争後、大型のジェット爆撃機が開発され、ソ連が夜間に爆撃機で核攻撃してくる危険性があったので、アメリカ本土を絶対防衛する為にジェット戦闘機F-86セイバーにレーダーを搭載したD型が開発されました。
全天候型ジェット戦闘機F-86Dセイバードッグの誕生です。全天候型とは『昼も夜も飛べるよ~』という意味です。
そのシルエットはC型までのセイバーや、後に自衛隊でライセンス生産されるF型とも違ってます。
F-86は機首に大型のインテークがあり、こいのぼりみたいに口を開けてるのですが、D型では機首にレーダーを内蔵したノーズコーンがある為、一見するとF-86に見えません(インテークは機首ノーズコーンの下に開いている)。
また、F-86Dでは、レーダーと連動した射撃コンピューター(真空管)も搭載されました。
更に迎撃機として使用する為、アフターバーナーを追加、主翼の後退角も大きくなり、速度や上昇性能などもベース機のF-86を上回ります。最高速度はマッハ0.92なのでもうちょっとで超音速な所まで行ってます。
ソ連の夜間爆撃機を迎撃する任務なので、機関砲を搭載せず(機関砲で大型爆撃機を落とすのは難しいから)、胴体の下に格納式の24連装ロケットランチャーを搭載。使用する時は胴体の下からロケランユニットがガシャと出てマイティマウスロケット弾(VT信管で敵機から10mの距離で勝手に爆発して破片をまき散らす)を発射します(※この模型では未再現)。
初期型のコンピューターを搭載してるので、FCS(射撃コンピューター)が算出したポイントでロケット弾を一斉発射し、ロケット弾の弾幕を張る戦術です。
ロケット弾ポッドが胴体の下から出ると、空気抵抗で機首が下がるため、ロケット弾ポッドが出ると自動で水平尾翼が動いて機首上げをするのだそうな。
ただ、1人乗りなので、操縦しつつ、レーダー操作(真空管式)もしなければならないので、パイロットは大変忙しかったそうです。
なので後に作られたF-4ファントムでは、前席がパイロットで後席がレーダーミサイル士官席になったんだろうなあ・・・。
F-86Dは、2500機製造され、アメリカ本土の防衛任務に就きました。
その後、アメリカでは高性能のF-102が開発され、たくさん作ったF-86Dが余ってたので、西側各国に供与されました。
日本にも122機のF-86Dが供与され、全天候型戦闘機としてF-86F(最新型だけど昼間しか飛べない)と一緒に日本を防衛しました。
自衛隊でもレーダーを搭載したF-104Jが配備されると、F-86Dは退役しました(昭和42年に全機退役)。
F-86Dはセイバードッグというのが愛称ですが、自衛隊では、かつての日本海軍の夜間戦闘機と同じ『月光』という名前で呼ばれました。
1/144なので全長は約8.5cm。
組立は、増槽の取付と、タイヤの組立。
部品の差し替えで、タイヤを降ろした状態と、タイヤを格納した状態のどちらかを再現出来ます。
付属のデカールで、
197号機 第103飛行隊 北海道 千歳基地
217号機 第105飛行隊 愛知県 小牧基地
148号機 第101飛行隊 愛知県 小牧基地
のどれかに出来ます。
197号機の垂直尾翼のデカールが青の2本線なので、千歳基地に移った後になります。
写真の1枚目は、ブリスターと箱とリーフレット。
写真の2枚目は、完成見本(197号機)。
写真の3枚目は、ブリスターの上から。
写真の4枚目は、ブリスターの裏から。
写真の5枚目は、デカール。
写真の6枚目は、リーフレット(コピーを付けます)。