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【CD２枚】国内盤　TOCE-3027-8　リッカルド：ジュセッペ・ディ・ステファノ　レナート：ティト・ゴッビ　アメリア：マリア・カラス　ウルリカ：フェドラ・バルビエリ　オスカル：イゥジニア・ラッティ　シルヴァーノ：エツィオ・ジョルダーノ サミュエル：シルヴィオ・マイオニカ　トム：ニコラ・ザッカリア　指揮：アントニーノ・ヴォットー/スカラ座 前奏曲を聞いておりますと、ヴォットー指揮のスカラ座oから出てくる音楽は、やや緊迫感に欠けるかなという思いにとらわれます。どうしてもセラフィンとの比較になってしまうので、ヴォットーには気の毒かもしれませんが、こればかりは曲が違えど聞いていて割とはっきりとわかってしまうのでいたし方ありません。とはいえ、もちろんながら聞くに堪えないとか、そういったレベルでは決してありません。やはり第2幕で、アメリアがひそかな恋心を歌う長大なアリアでは、カラスの存在感の大きさは桁外れで、もう聞き惚れるしかありません。そのあと、ディ・ステファノとの情熱的な二重唱は聞いておりましても鳥肌が立つ思いです。第3幕で、不倫を知られ、夫レナートから死を命じられたアメリアが、死ぬ前に子供に会わせて欲しいと願うところでは、抑えた感情を歌い上げるカラスの強い「情」を感じます。この辺が、カラスの真骨頂でしょう。これを受けてリッカルドへの憎しみを歌うレナート役のゴッビも、これまた辛い心情を切々と伝えてくれます。反面、映像がないこともあってか、オスカルを歌うラッティが、さっぱり目立ちません。　中古ですので小さな汚れあります。まとめて買えばお安くなります。