1976年に結成され、その後他に類を見ないオカルティックな存在感を、すでに80年代に確立してしまった、文字通りのカリスマ・バンドであり、元祖アメリカン・サイコビリー・バンド、クランプスの、1977年から1984年までにレコーディングされたデモ・テイク、未発表トラック、そしてライブなど、選りすぐりのベスト・テイクをコンパイル。特に『Songs The Lord Taught Us』、『Psychedelic Jungle』、『Off The Bone』という、初期3部作に収められた楽曲のスタジオ・アウトテイクなどは、ミュージック・シーンのカオスそのものを体現するかの様な虚飾と、ミステリーに彩られたサウンドとなるもので貴重。なお現在まで続くパンク・アイコンとしての地位を確立しながらも、2009年にフロントマンであり、ヴォーカルのラックス・インテリアがこの世を去った今となっては、2度と体験できない究極のサイコビリー・ワールドを今一度ここに再認識。