【深和】神屋宗湛 打曇料紙和歌短冊軸装「御つほね様」真筆『過眼墨宝撰集 3』書籍所載品（茶人 豪商 書家 歌人 博多三傑 小早川隆景）
【深和】神屋宗湛 打曇料紙和歌短冊軸装「御つほね様」真筆『過眼墨宝撰集 3』書籍所載品（茶人 豪商 書家 歌人 博多三傑 小早川隆景） 收藏
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| 商品説明 |
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神屋宗湛の和歌短冊です。 「御つぼね様」と題し、「心ある君にぞ手折るしら藤も しらぬ人にはいかで見せまし」と詠んでおります。「御つぼね様」に宛て、思いを寄せた貴方のため折る白藤も、「しらぬ人」などにはどうして見せられましょうか、と吐露した恋歌です。 『過眼墨宝撰集 3』（旺文社、1999年）書籍所載品で、著者小松茂美により、宗湛自筆の書が他に遺されていないため比較ができないものの、料紙や筆跡の淀みなさ、他に「宗たん」を名乗った同時代の人物が存在しないことから、宗湛の自筆と認められる旨が述べられております。小松は「御つぼね様」の正体について、宮中の女官か秀吉近侍の女性に宛てたものではないかと推測しております。 ところが、宗湛が『宗湛日記』には「御ツボネ様」が現れる箇所が一か所だけ存在し、文禄4（1595）年9月25日昼条の小早川隆景の振舞にて「一 隆景様、御振舞、此茶屋ニテ、御ツボネ様其外女房衆五人、此外ハ次ノ間ニ候……」とあり、『茶道古典全集』の注釈では「御ツボネ様」を小早川秀俊（のちの秀秋）の正室・長寿院古満姫と比定しております。小早川隆景が秀俊や宗湛を次の間に詰めさせてまで、未だ年少の古満姫に茶事を振る舞うとは中々考えづらく、同年8月に権中納言へ昇った隆景の正室・問田大方が茶屋に入っていたことが推測されます。 問田大方は中世以来の安芸国人小早川氏の本家に生まれましたが、父の戦死と兄の出家により断絶の危機にあり、先に竹原小早川氏（支流）を継いでいた隆景と結婚し辛くも本家を存続させました。終生側室を持たなかった隆景とは鴛鴦夫婦であったとされる一方、正室の大方にも「賓客をもてなすような態度」を取ったともいわれ、さらに美男子としても知られた隆景は嘗て大内義隆との衆道関係も取り沙汰されるなど、政略結婚による「仮面夫婦」であった可能性は否めません。 「御つぼね様」を問田大方と捉えるならば、ロマンティックな恋愛とは無縁であった大方へ『伊勢物語』のような身分を超えた恋愛を宗湛が仕掛けたとも取れますし、将又、見事な色香ながら他の植物に絡みついて枯らす「白藤」を、折り目正しい美青年ながら小早川の血を引く実子を儲けなかった冷徹な計略家・隆景と重ね合わせれば――隆景が程なく慶長2（1597）年に急死した後、養子である秀包・秀秋も若くして病没し、大方は周防国吉敷郡問田（現・山口県山口市）で余生を過ごすこととなります。 知られる限り唯一の神屋宗湛の書に、桃山人らしい破格の恋愛、そして武将とその奥方との間の愛憎と冷徹な策略が垣間見える逸品です。 ◆神屋宗湛 安土桃山・江戸初期の豪商・茶人。博多の人。石見銀山の開発者寿貞の孫。豊臣秀吉・徳川家康の保護をうけ朱印船貿易で巨利を得，朝鮮出兵に際し補給輸送を担当した。黒田孝高と親交し，茶道では千利休・津田宗及らと交友があった。寛永12（1635）年没、85歳。 ◆古筆了仲 江戸後期-明治期の古筆見。古筆別家13代、名は栄村。明治24（1881）年没、61歳。 ◆小松茂美 昭和後期-平成期の古筆学者。昭和28（1953）年東京国立博物館にはいり,独学で平安朝の仮名書跡を研究,古筆学を体系化した。古筆研究の体系化を進め、古筆学研究所を設立,主宰。平成22（2010）年没、85歳。山口県出身。柳井中学卒。著作はほかに「古筆学大成」「平家納経 平清盛とその成立」など。 付属：塗箱（金字形）・塗二重箱・古筆了仲の極札が付属します。 寸法：高さ148cm、幅27cm（最大幅。若干の誤差はご了承下さい） 状態：経年のイタミがございます。 |
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| _VE929__2025/8/7 |
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