チェコスロバキアのTesla社が1960年代半ばから製造販売していた楕円フルレンジスピーカーユニット、ARE 667の2本セットです。私自身が使っていた際に端子に付けたケーブルはそのままの状態で発送いたします。
■主な仕様
磁気回路:フェライト / 外磁式
外形:255 × 160mm
公称:4Ω / 5W
重さ:790 g
5枚目、7枚目の写真で見られるように、端子の片側に近いフレームに丸い凹みがあり赤い塗料が塗られています。一般的にこのような印は、こちら側の端子をホットに接続してください、という意味となりますが、Teslaのユニットではこれを信じると通常とは逆相になります。ご注意ください。
ARE 667は元々、複数をアレイ化し、映画館や劇場などのPAシステムにおいて中域をカバーする目的で設計されたようです。その音質の良さもあり大量に製造されたようで、Tesla社のスピーカーユニットとしては最も有名なものかもしれません。
AKR 303というチェコスロバキア製のPAシステムでは、中域再生用にARE 667が6発使われていたようです。
https://www.repromania.net/tesla/ruzne-reprosoustavy-akr-303/ruzne-reprosoustavy-akr-303.php
私自身は、本ユニット一発を20リットル強の後面開放箱に入れたステレオセットで、1.5m~2mくらいの比較的近距離で楽しんでいました。元来中域用のユニットではあるのですが、高域低域ともにきちんと伸びているため、普通にフルレンジとして使えると思います。ARE 667の8Ω版であるARE 668とも聴き比べたのですが、音の違いはさっぱり分かりませんでした。
別途出品しているTelefunken社のユニットと比べると、全帯域を過不足なく再生しようとする正統派なTelefunkenに対し、元々中域ユニットとして設計されたARE 667はボーカル帯域が際立ち、取っ替え引っ替えして楽しく聴き比べることができます。
最近の、中高音を抑えることで低音を伸ばそうと試みるスピーカーと比べるとだいぶ能率が高めです。低出力でもシンプルで上質なアンプを繋ぐと、大編成のオーケストラ曲で迫力を期待するのでない限り、しなやかで生き生きとした音楽再生を楽しむことができるかと思います。当時のドイツのIsophonなどの10cmペーパーコーンツイーターを1μF経由で繋げば高域が伸びて雰囲気は変わります。でもARE 667の持ち味である中域の密度感はスポイルされる方向でもあり、フルレンジでの再生に戻ってしまいました。
写真でご覧いただけるように、ARE 667のフレームは板金です。このようなスピーカーでは、板金の前面に厚手のフェルトなどが貼ってあり、バッフル板には背面から固定するのが標準的な取り付け方法となります。
取り付ける際に守っていただきたいのは、ネジを強く締めてバッフルにしっかり固定させようとしない、ということです。板金のフレームは元々精度を追求できる構造ではなく、しっかりバッフルに固定させようとするとフレームが逆に歪んでしまい、場合によってはボイスコイルタッチを生じさせることにも繋がります。ユニットをネジ止めする際には、ゴムやフェルトなどのワッシャを介してネジ止めし、ユニットを持ってずらそうとすると少しユニットが動く、という程度の緩さで取り付けるのが無難です。
緩くすると気密性などが気になる方もいらっしゃるかと思います。が、当時このようなスピーカーが付けられていた家庭用のスピーカーやラジオの筐体を見ると、背面板にはパンチ穴やスリットがたくさん開いていてキャビネットに気密性は一切ありません。スピーカーユニット側もキャビネットに気密性を期待しない設計になっていると思いますので、しっかり緩く付けて、スピーカーユニットにおおらかに鳴ってもらう、という気持ちで付き合っていただければと思います。
開放的な鳴りのよさ、というこのスピーカーの特徴を最もうまく引き出すことができるのは平面バッフル、次点で後面開放箱、かと思います。箱のサイズが20リットル程度以上あれば極端に低音が不足するようなことはなく、開放的でニュアンスに富んだ再生音を楽しめると思います。
写真をよくご覧いただき、よろしくご検討ください。
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