ニューヨーク 地図 超細密 鳥瞰図 マンハッタン ミッドタウン 1963年版 です。
NEW YORK Picture and Street Map
ヘルマン・ボルマン製作 Hermann Bollmann
自宅保管品です。
発行は 1968年です。(地図
カバーブックレットも附属しています。
内側に、 24ページの解説・ガイド、 名所案内・主要な建物・機関等の索引が記載されています。
地図は、 ブックレットの巻末部分に貼付されています。
しっかりした厚手の紙に印刷されています。
地図の折り畳みカド部分に1カ所破れがありますが、 補修してあります。
全体的には 良い状態と思います。
マンハッタンのミッドタウン周辺の地図です。
下は12丁目、 上は69丁目まで です。
地図の表面は鳥瞰図、 裏面はマンハッタンを中心とした ニューヨーク主要部の地図と、 ダウンタウンの拡大図です。
日本では 入手が難しいお品だと思います。
現在では GOOGLEなどで3Dの地図・写真が見られるようになっていますが、
アメリカでも、 同様に入手が難しいようで、
スタンフォード大、 コロンビア大等をはじめ
名だたるアメリカの大学図書館の所蔵品目録にも記載されており、
学術的にも高い価値を認められている地図です。
マンハッタンのあちこちで 古い建物が超高層ビルに建て替えられたり、
再開発プロジェクトにより、 地区全体が大きく変貌していく中、
1960年代の市内の様子を伝える 貴重な資料でもあります。
1963年のニューヨークの地図上では、
マジソンスクエアガーデンはまだ存在せず、 そこにはペンシルバニア駅が建っています。
ハドソン・ヤードも 線路のみです。
タイムズスクウェア、 ブロードウェイ、 6番街のロックフェラーセンターにも
まだあまり高層ビルはなく、 トランプタワーもありません。
詳細に見ていても なかなか興味深いです。
地図上の建物の大きさが伝わりにくいですが、
写真の中で、 ブライアント・パークの拡大部分を例にすると、
「Bryant Park」の文字の横幅が 1.2cm、
公園とその横の公立図書館を含めた1区画の四角い敷地が 2cm×3.4cm
になります。
建物の高さ・窓・エントランス等も細密・精緻に表現されています。
掲載の写真ではピントが合っていないために、 一部ぼやけています。
実際には 虫眼鏡で拡大して見ても、 とてもクリアでシャープなラインです。
地図の見やすさを考慮して、 道路の幅は拡幅され、 建物の高さは伸長されています。
オリジナルの描画は ドイツの地図製作者ヘルマン・ボルマン(Hermann Bollman、 1911年 - 1971年)によるもので、
1964年のニューヨーク万国博覧会のために制作され、 1963年に発表されました。
万博会場(現在のクイーンズ区のフラッシング・メドウズ・コロナ・パーク)では、 案内所や売店で販売されていたそうです。
もちろん会場には巨大サイズのバージョンが展示され、 小さなサイズとしては、 複数言語での市内観光ガイドブック、 2つ折りポケット版や 企業広告用にも用いられたそうです。
制作にあたっての準備には、 特殊カメラによる67000枚もの地上写真と、 17000枚の航空写真(空撮)、 地上側での忘備記録がとられたそうです。
建物は全て手書きされ、 機械化がされていなかったと言います。
秘密とされる製図手法を使い、 ボルマンとそのチームは 超細密な描写で、 市中にそびえ立つ 目もくらむような高さの建物群の美しさを伝えています。
各建物の大小は正確に描かれ、 驚くほど細かい書き込みにより、
建物の入口日よけ(雨よけ屋根)や階段、 建物の屋上、
街路樹 なども見えます。
建物・高層ビルの名称、 有名店・社名・名所等も付記されています。
建物には 相応の色合いに合わせて着色がされています。
カバーブックレットも、 表面・裏面ともに、 地図になっています。
不等角投影図法 による制作です。
カバーブックレット のサイズは、
たたんだ状態で タテ: 27.8cm、 ヨコ: 11.3cm です。
地図のサイズは、
広げた状態で タテ: 54.8cm、 ヨコ: 68.2cm です。
コレクションや インテリア・ディスプレイとしても いかがでしょうか。
パネルに入れても 素敵だと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。