11×16.1㎝
【題箋】和漢古今万寶全書五《詳細は画像参照》
【扉】
篆書で
和漢墨跡印盡
中央に、右手で筆を持った図
左隅に
本朝古筆諸流後学能云
古筆手鑑目録
【内容】
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和漢墨跡跋 元禄(六1693)癸酉季冬於難波旅泊誌之 1丁表
和漢墨跡印盡(目録)1丁裏
和漢墨跡印盡(印影)3丁表~15丁裏
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本朝古今名公諸流草能書 目録 1丁表~20丁表
本朝三筆
嵯峨天皇・橘逸勢・弘法大師
本朝三跡
小野道風・参議佐理・大納言行成
諸流後学之能書
他流
御手鑑関係並代付
切之分 凡百三拾五
短尺之分 凡六百十拾六 【因みに】「短尺」は「短冊」のこと。
【因みに】「切」とあるのは「古筆切」と言う類いのものを指す。
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古来流行御手鑑目録並付代 20丁裏~39丁裏
(序)古筆庵奥書に曰右者寛永の比の代付也或は紙之内善悪或は不出来物時代により少□高下可・・・・
つまり、「付けられた代金は寛永の頃に付けられたもので、紙質の良し悪し、出来のよくないもの、時代の新旧による値段の高下は止むを得ない」なんてことが書いてある。
切之分 凡百三拾五有 20丁裏
例えば
聖武天皇 代金参歩
大徳寺 一休和尚 禁三両 23丁裏
小野道風 金拾両 24丁表
参議佐理 金拾両
古筆庵 39丁裏
以上六百拾六
切短尺合七百五拾二枚也
【参考】
慶應義塾(センチュリー赤尾コレクション)》解説に依る。
『御手鑑目録并代付』(no.5)掲載の古筆切と短冊の筆者名を順番に列挙した目録に、それぞれの寛永(1624ー1644)頃の価格が表示してある、大変興味深い資料です。 現代の価格への換算は難しいですが、価格の比較によって江戸初期頃の評価を知ることができます。『御手鑑』の刊行に合わせて、慶安4年版と延宝3年(1675)版がありますが、後者は文字部分を囲む枠線がありません。美術百科全書である元禄7年(1694)初刊の『萬宝全書』13冊 に も収載されており、人気の程がうかがわれます。「切ノ分」の冒頭の「聖武天皇」には「代金参歩」とあります。ちなみに三蹟の道風・佐理・行成は「金拾両」とあり、聖武天皇の13倍以上となります。短尺最初の後宇多院はなんと「代金参枚」(30 両)です。(佐々木)
【刊期等】
*和漢墨跡跋 元禄(六1693)癸酉季冬
*古来流行御手鑑目録並付代
(序)古筆庵奥書に曰右者寛永の比
慶安四(1651)年
※全体的に、経年によるくすみ、汚れあり。
※経年による紙の劣化、変色、斑点状の染み、多数あり。
※梱包材の再利用に努めています。ご理解下さい。