タンノイの傑作スピーカーシステムです!
言わずと知れたイギリスの名門ブランドであり、今更説明は不要でしょう。
同社の名機である3LZやランカスター等に代表されるスタンダードシリーズの最大級モデルとなるお品であり、同社の歴史において最もヒットした名機の一つではないでしょうか?
当時ではLUXMANのSQ-38FDとの組み合わせでも有名となり、「黄金の組み合わせ」と称された事は記憶に新しいですね。
このモデルも世代によりいくつかの仕様があるようが、今回出品のお品はHPD-385/8(38㎝同軸)を搭載したシリーズ中の最終モデルとなるお品です。
このユニットはトランジスター時代に伴い、ワイドレンジ化かつ許容入力の増大に合わせて設計された次世代のハイパフォーマンスモデルでしたね。
それ以前のモニターREDやモニターGOLDとは異なり、ラバーエッジの採用や8本の補強リブを採用したガードアコースティック・コーンの採用などより現代的に仕上げられた点は大きな特徴でしょう。
無論、タンノイ独自の同軸構造であるデュアルコンセントリック方式と高品位なアルニコ5マグネットの採用も相まってその魅力は増すばかりです!
エンクロージャーにおきましては、合板を用いた比較的軽量かつ強固な設計となっており、オーソドックスなバスレフタイプとなります。
加えて、英国オリジナルBOXですので、やはり音質面でも素晴らしたい物であり、国産箱とは一線を画します。
実際に聴いてみると、絞り出すような高音と低音の伸びやかさが素晴らしく、とにかく粘ります!!
バイオリンやチェロなどの弦楽器の再現力は特に素晴らしく、改めてタンノイがクラシックファンに人気のある理由を再確認させられました。
無論、JAZZやPOPS・歌謡曲などもなかなか面白い表現力があり、一概にクラシック専門のスピーカーとして考えるのはあまりにも勿体ないです!
能率も高いスピーカーですので、例えば8Wクラスの300Bシングルアンプあたりでも十二分のパフォーマンスを発揮しますので、非常に扱いやすいです。
トランジスターモデルでも無論、素晴らしいです。
サイズは幅600×高さ1075mmと一見して大きいようにも感じますが、奥行きは380mmと意外にもスマートなお品ですので、場所は取らないかと思います。
デザインにおきましては、英国らしいシンプルかつ落ち着きある佇まいですが、天然木のチークを採用した仕上がりとなっておりますので、非常に上質です!
インテリアにも良く馴染んでくれますので、お部屋の雰囲気もより引き立ててくれる事でしょう。
定価は1974年当時で456000円/ペアと大変に高価なハイエンドモデルでした。
コンディションにおきましては、BOXの底部の角に削れた箇所が見られるものの、それ以外の大きなキズや色あせ・剥がれなども無く綺麗なお品かと思います。
サランネットもオリジナルのままであり、綺麗な状態です。
左右共に貴重な英国箱となりますが、リアバッフルの質感が若干異なります。
恐らく、ロッドの違いによるものでしょう。
しかしながら、ユニット本体はそれぞれ 200506 / 200511 とシリアルも極めて近く、素晴らしいペアリングとなっております。
また、エッジも最近に交換されているようですので、弾力も含めてかなり良好な状態です。
無論、音出しも含めて良好であり、素晴らしい音質です!
インピーダンスは8オームとなります。