
近年、最も注目される時代小説作家であったが、2017年12月、惜しまれつつ急逝した葉室 麟の4冊セット;
①「山月庵茶会記」(講談社文庫)、
②「嵯峨野花譜」(文春文庫)、
③「玄鳥さりて」(新潮文庫)、
④「蝶のゆくへ」(集英社文庫)
の4冊です。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容:
①「山月庵茶会記」: 茶室という戦場では、すべての真実が見抜かれる。刀を用いぬ”茶人の戦”が、静かに、熱く、冴え渡る!かつて政争に敗れ黒島藩を去った元勘定奉行・柏木靫負(ゆきえ)が、千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵で隠遁生活を送る。今日も山月庵に客を招く。派閥抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。茶室は刀を使わぬ静かな闘争の場となった。「静謐で、熱い心が滾っている。また、人生を信じたくなる」(作家・朝井まかて)
②「嵯峨野花譜」: 舞台は文政13年(1830年)の京都。年若くして活花の名手と評判の高い少年僧・胤舜(いんしゅん)は、ある理由から父母と別れ、大覚寺で修行に励む。「昔を忘れる花を活けてほしい」「亡くなった弟のような花を」「闇の中で花を活けよ」・・・・・・次から次へと出される難題に、胤舜は、少年のまっすぐな心で挑んでいく。歴史、能、和歌にまつわる、あるいは生まれたままの、さまざまな花の姿を追い求め、繊細な感受性を持つ少年僧が、母を想い、父と対決していくうちに成長をとげていく、美しい物語。
③「玄鳥さりて」: ほんとうに大切なものは何なのか。急逝の直前に書かれた葉室文学の円熟作。 富商の娘を娶り、藩の有力派閥の後継者として出世を遂げる三浦圭吾。その陰には、遠島になってまで彼を守ろうとした剣客・樋口六郎兵衛の献身と犠牲があった。圭吾にとり、六郎兵衛は剣の先輩であり、たいせつな友だった。十年の時が過ぎ、島から戻った六郎兵衛。だが、再会した二人は、自分たちの意思とは裏腹に、しだいに敵対させられていく・・・。派閥争いに巻き込まれ、運命に翻弄されていく男たち。彼らは何を守るために刀を振るうのか。胸を打つ圧巻のラスト。
④「蝶のゆくへ」: ガールズ、ビー・アンビシャス!新しい生き方を希求した明治の女性たち。葉室麟が遺した、今を生きるあなたへのラストメッセージ。明治28年、旧仙台藩に生まれた星りょうは、自分らしく生きたいと願い、18歳で上京し、明治女学校へ入学する。その利発さから「アンビシャスガール」と呼ばれていたりょうは、新しい生き方を希求する明治の女性たち──校長の妻で『小公子』翻訳家・若松賤子、勝海舟の義娘クララ、作家・樋口一葉らと心を通わせていく。新時代への希望と挫折、喜びと葛藤が胸に迫る、著者からのラストメッセージ。
★著者、葉室 麟は1951年、北九州市生まれ。福岡県立明善高等学校卒業。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て、2005年「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。2007年には「銀漢の賦」で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。2009年「いのちなりけり」が直木賞候補、ついで「秋月記」が山本周五郎賞および直木賞候補、2010年「花や散るらん」、2011年「恋しぐれ」が直木賞候補。2012年、「蜩ノ記」でついに直木賞受賞。近年、最も注目される時代小説作家であったが、2017年12月、惜しまれつつ急逝(享年66)。
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