本出品物はシロアリ、クロアリ、ノミ、ゴキブリ等の害虫やカビ、延焼防止対策に使用される2000ml容器に入ったホウ酸塩水溶液です。ホウ酸水のホウ酸濃度には様々な表現方法で示されていますが、この水溶液は化学的に次の通りです。
清水1000mlに対してホウ酸(オルトホウ酸)を200gとホウ酸塩を200g以上を溶解(調整反応)させた溶解濃度40%以上のホウ酸の水溶液です。
本水溶液100g中ににホウ酸として濃度が23.5%以上となるようにホウ酸塩を調整して生成したホウ酸の水溶液です。(濃度=23.5重量パーセント,23.5w/w%,23.5t%以上)
「以上」の表記はそれよりも大きい数字という意味です。
ホウ酸、ホウ酸塩以外の添加物などは一切含まれていません。水溶液にはホウ酸、テトラホウ酸ナトリウム、メタホウ酸、マグネシウム系ホウ酸塩鉱物から抽出した無機ホウ素化合物のホウ酸塩を利用しています。
【水溶液について】
この水溶液は、1、ダニ、シロアリ、ゴキブリやクロアリなどの昆虫害虫の死に至らしめ、2、菌類の細胞壁に働きかけ腐朽菌などに抵抗し抑制する(用途により木材やセルロースに難燃性を与える)人体への安全性(毒性)を持ち合わせた無機ホウ素化合物の水容液です。(固形物は水中でホウ酸のイオンとして存在するため以降これを「ホウ酸水」と表現します)
ホウ酸水は水溶液の中に含まれている「ホウ素」を目的に利用されています。「ホウ素」は水に不溶です。よって「ホウ素水」というものは生成できません。そこで水に可溶である「ホウ素」を含んでいるホウ酸やホウ酸塩を利用して「ホウ素を含んだ水溶液」を生成しています。
この水溶液は水100mlに対してホウ酸20gにホウ酸塩を20g以上加えた高濃度でありながらも常温でも直ちに結晶がみられないホウ酸水です。
通常、ホウ素を含んだホウ酸(H3BO3またはB(OH)3)は10℃の水100,mlに3.95g(20度で4.8g)しか溶けません。また、その他のホウ酸塩も同じ程度しか溶解しません(温度が上がるにつれて溶解度は上がり、水温が下がると析出します)
水100g(100ml)にとけるホウ酸の量(参考)
水温(℃) | 0 | 20 | 40 | 60 | 80 |
ホウ酸(g)(%) | 2.8 | 4.8 | 8.9 | 14.9 | 38.0 |
*この水溶液はホウ酸が水100mlに40g 以上溶解したときと同じ濃度を持ちながらも常温で析出しないホウ酸水です。
この水溶液にホウ酸塩の中でも有機系や劇薬、危険に分類されているものは一切使用していません。
Q,ホウ酸とホウ酸塩の違いは?
A,ホウ酸塩の中にホウ酸が含まれています。本出品物のホウ酸塩はホウ酸の持つ害虫、腐朽菌、難燃および安全性が同質な物質の塊です。
Q,ホウ酸塩鉱物とは何ですか?
A,鉱物学において、「ホウ酸塩からなる鉱物をホウ酸塩鉱物」と説明されています。ちなみにホウ酸はホウ酸塩鉱物から抽出し作られています。
Q,ホウ酸塩鉱物とホウ酸塩、ホウ酸の違いは何ですか?
A,ホウ酸は自然界にあるホウ酸塩鉱物をホウ酸塩にし、ホウ酸塩から抽出して作ることができます。
白米は、稲の果実である籾(もみ)を玄米にし、玄米を精米して作られています。
玄米>白米、ホウ酸塩>ホウ酸。
例えとしてこの関係性と近しいです。
【ホウ酸水溶液の結晶の析出対策について】
「高濃度ホウ酸水は添加剤を使用せずに析出を抑え続ける事はできません。また、高濃度ホウ酸水を長期に渡り保存することもできません。析出を完全に抑えるにはホウ酸水を15%以下の濃度に下げるか、添加剤を使用することになります。このホウ酸水溶液は高濃度を保ちつつ無添加となっているので再溶解が必要になります。」
このホウ酸水は常温となっても直ちに結晶の析出は生じません。しかし、低温や長期に及ぶ保管といった環境要因で結晶が生じます。
お住まいの地域にもよりますが、濃度が高いほどより早期に水溶液中に結晶が生じると予想されます。
結晶が生じた場合はこのパックごと湯煎すると析出した結晶を再溶解させることができ、常温でも結晶化しない水溶液に戻ります。
詳細は書類にして同封いたします。
*この水溶液の再溶解は何度でも行うことができますが、耐熱パックの耐用を踏まえて500mlとしています。
【溶けているものについて】
水溶液中にはホウ酸およびホウ酸塩が溶けています。これらは「無機ホウ素化合物」といい、ダニ、シロアリ、クロアリ、ゴキブリなどの昆虫対策の効果は水で流されない限り半永久的に持続します。もちろん木材を腐らせる原因となる腐朽菌(菌類)の発生を抑制し難燃対策も持続します。
*画像3は有効なホウ酸濃度が高ければ高い程オレンジ色に発色する試薬の画像です。
Q,この水溶液とホウ酸だけを水に溶かした水溶液との違いは?
A,「ホウ酸塩を溶かした水溶液」と「ホウ酸だけを溶かした水溶液」の違いは、精米10%と精米50%で作られた日本酒のアルコール度数と近しいです。つまり、同じです。
強いていえば、水溶液の主な違いは、ホウ酸水溶液のPHが4.8の弱酸性になのに対し、ホウ酸塩はPH7-8程度の中性-弱アルカリ性だというところに違いがあります。
*水溶液は中性(微弱アルカリ性)です。
Qポリホウ酸ナトリウムの水溶液との違いは何ですか?,
A,ポリホウ酸ナトリウムの最高濃度は25度で23%と言われていますが詳細は不明です。おそらくホウ酸塩だと思います。また、ホウ酸塩の多くは水中ではポリホウ酸として存在するとされていることからくる名称かもしれません。
【害虫(シロアリ)に対して】
ホウ酸水溶液を噴射した後に乾燥して残ったホウ酸がシロアリの食害防止に効果を発揮します。これは主にホウ酸は虫の体内に入ることで死に至らしめる効果が生じるからです。ゆえにホウ酸には直接的な虫よけ効果がなくシロアリなどは平気で寄り付いてきます。
そう考えると、ホウ酸濃度はシロアリ対策に直接関係が無いようにも思えますが、木材が吸収するのはホウ酸ではなく、ホウ酸の水溶液です。既存の木材に5%ホウ酸水を散布しても、わずかにホウ酸が表面に残る程度で、散布を何度繰り返しても水に流れやすいため効果は限定的です。(木材のホウ酸吸収量という点では木材が吸収する水溶液の濃度が木材のホウ酸含有量に比例します。)
しかし、ホウ酸の高濃度水溶液であれば、木材吸収量もさることながら、表面に残るホウ酸量にも大きく差が生じます。よって、ホウ酸高濃度水溶液噴射後に物理的に残る面積当たりのホウ酸量が増えることになり、シロアリに対する効果をより確実なものにします。
面積あたりに残るホウ酸量は多くなければなりません。なぜなら少量のホウ酸ではシロアリに突破されるからです。突破口が生じると、周りのホウ酸は無視され突破口から内部に侵入します。
Q,シロアリに対して忌避性があるという事でしょうか。
A、ホウ酸には虫に殺虫効果があるのみで、虫が避けて嫌がるような忌避性はありません。つまり、虫はホウ酸を毒だと認識できないまま殺虫されます。一部のアリやハチなどで、巣の安全を確かめる先遣隊がホウ酸により殺虫されることで寄り付かなくなるという点での忌避様はあると思われます。
Q,ホウ酸はゴキブリにどのくらい効きますか?
A,ホウ酸のゴキブリに対する毒性は接種されることによって発揮されます。(1gでシロアリ60万匹を死に至らしめる程度という文献もあります)ご参考までにゴキブリ対策に使用される市販ホウ酸団子中の平均ホウ酸含有量は30%で、忌諱性が無いからこそ成立するものです。
【カビ、菌に対して】Q,殺菌効果はありますか?
A、医薬品または医薬部外品の場合に使用できるのが「殺菌」という表現ですが、そもそもホウ酸は殺菌とはことなり、菌類が増殖ができない環境を作り出す効果を持っています。
【使い方】
必要に応じで使用前にきれいな水で薄めてください。
水溶液はスプレーやハケ塗りで使用または対象物を浸漬してください。*スプレーノズルを再利用するには乾かないうちに水で洗ってください。ノズルが乾燥すると結晶が詰まり使用できなくなります。
*容器は都度購入するため、形状が異なる場合が有ります。
*送料金額は(ヤフオク!ガイドライン細則に従い)送料+梱包代等の全国一律金額となりますので、何卒ご理解ください。