1978年から1982年まで時代の寵児グレン・オブライエンが司会を務めたのは TV パーティーというニューヨークのケーブル・テレビ番組だった。 ブロンディのクリス・スタインが共同司会したこの番組は、テレビ史上それまでにない独特のゲリラ的スタイルを持っていて、パーティ形式、台本なしで毎週一つのテーマのもとに展開された。番組では出演者達がジョイントを吸い、毎週予測不可能なゲストが現れライブ演奏をし、政治やアート・シーンを語り、視聴者達と電話で生々しく語り合い、体制や田舎者を乾いたユーモアでバカにし、当時のNYでクールであるという事はどういう事かを体現していた。一見無関心でいいかげんを装う出演者達だが、当時の若きアーティスト達が集ったこの番組は、溢れんばかりのクリエティブ・エネルギーに満ち溢れていて、それはスクリーンを通じて現代の我々にも強く訴えかけてくる。