■概要
英国の名窯 George Jones & Sons(ジョージ・ジョーンズ)社が、1900年代初期頃に製作したアンティーク・トリオ(カップ・ソーサー・プレート)です。
ピンクの薔薇文と、ふちを彩るコバルトブルー×金彩の組み合わせが非常に上品で、波打つようなリムデザインが特徴です。
カップは、エレガントなペディスタル型。光を受ける角度により金彩とコバルトが美しく輝きます。
製造年:1900年〜1920年頃(推定)
製造国:イギリス
ブランド:George Jones & Sons(ジョージ・ジョーンズ)
サイン(刻印):底部に「GEORGE JONES & SONS ENGLAND」バックスタンプ、赤字で装飾パターン番号あり
サイズ(約):カップ口径9.5cm/高さ5.6cm/ソーサー直径14.3cm/プレート直径18.3cm
■コンディション
ヒビ、欠け、割れはありません。
カップ内側の底に3mm×8mmほどの浅いスレがございますが、目立つものではありません。
経年による金彩の摩耗は見られますが、絵付け・彩色ともに美しく保たれています。
100年以上の時を経た英国磁器ならではの上品な艶と風格を感じられるお品です。アンティークとして良好なコンディションだと思います。
■魅力
George Jones & Sonsは、19世紀後半の英国スタッフォードシャーで創業した名窯で、ミントン出身の創業者ジョージ・ジョーンズが確立した繊細な装飾美で知られています。
本作はピンクローズを主題に、淡い陰影で花弁の柔らかさを描き出したハンドペイントの逸品です。
コバルトブルーと金彩の縁取りが優雅なコントラストを生み、波打つようなリムの成形が光の反射を美しく演出します。
カップはペディスタル型で、高台部分に至るまで金彩が施されるなど、当時の上流階級向け作品らしい細やかな仕上げが見られます。
この作品が作られたエドワーディアン期(1901〜1910年頃)は、ヴィクトリア朝の重厚さから軽やかで優雅な美意識へと移り変わった時代です。
本品にもその特徴がよく表れており、淡い色調と金彩の繊細な輝き、流れるようなラインが調和しています。
まさに英国エドワーディアン様式の上品さを象徴する一品で、コレクターにも高い評価を受ける名作です。
赤字の手書き装飾番号は工房の職人による記録で、オリジナルのハンドペイント作品であることを示す証です。
■アンティーク品についてのお願い
アンティーク品については、次の点についてご了承くださいませ。
・経過年月ゆえの品質劣化(色あせや極小キズ)
・古い年代の製造による凹凸や黒点
・画像の色味はデバイスにより異なります。ご了承下さい。
・作品の魅力をお伝えするため、照明のもと撮影しております。