1980年(昭和55年)にインドから原木で輸入し三味線の棹材用に切り出したものになります。
この材は原木で輸入した時に混ざってくる白っぽい紅木です。密度が低い分、硬度は平均的な紅木より劣ります。
ワシントン条約附属書Ⅱにより輸出入には輸出国インド政府の許可が必要で40年以上インド政府が日本企業に対し紅木の輸出を認めていない事。
そして正規ルートで原木が日本に輸入されたのは50年間で数度しかなく市場にはめったに出回らない幻の木と称される貴重な銘木です。
国際自然保護連合(IUCN)のランク付けでは上位ランクEN(絶滅危惧種)に含まれます。
他によく見かける中国紅木は5属33種ありカリンや紫檀、ローズウッドを含みますがインド紅木は1種のみです。
本品は原木(3年間自然乾燥)から製材し倉庫保管で40年以上経過してます。
時間をかけてゆっくりと乾燥してるためヒビや割れはありません。
古びてたので表面を木工屋さんで削ってもらいました。杢目(柾目にはトチがあります)が出ています。
十分な乾燥時間を経過してるので薄板加工や細工物などに使用しても変形しません。
重量が2.5kgあり体積から比重は9.5以上になります。
シロタ部分がありながらこれだけ重いのは密度が高く硬いということになります。
ヒビや割れもなくトチも柾目部にしっかり入っており工芸品やDIYに最適と思います。
三味線の棹としては不向きかもしれませんが和包丁・洋ナイフの柄、レターナイフ、ペンブランクなど小物製作にはピッタリの材料だと思います。