ソニー製パワーアンプ TA-3140F 整備済完動品・大変キレイな品物を出品させて頂きます。
シリアルNoは、(204857)及び電源コードの製造年印字は、(1972年)です。通常、電源コード印字の2~3年後の製品製造ですので、1974~1975年頃の生産品と思われます。
アンプ全体の横幅が、ESシリーズの標準的なアンプ・チューナー等の半分です。
(奥行・高さは、ともに標準サイズの品物と全く同一です。!!)
しかしながら、このコンパクトボデイに不釣り合いな大きくて重い高性能電源トランスが搭載され高級部品もふんだんに使用されていて、その性能・能力は、侮れません!!
コンパクトなボデイゆえ、主な使用方法としてマルチチャンネルシステムの構成パワーアンプと位置ずけられているようですが、内部写真等でも分かりますが、超高級電源トランス(カットコア・バランス巻き・ハムプルーフベルト溶接締結・100%ピッチ詰め・角形ケース入り)搭載等により、一般的なメインパワーアンプとして十分な資質を備えています。
周波数特性6Hz~35KHzと広帯域を誇り、実行出力は、1KHz両チャンネル同時駆動で、50W+50W(4Ω)と20畳ぐらいのまでの部屋なら低能率のスピーカーでも、十分にドライブ出来る実力が有ります。
このパワーアンプと良質なプリアンプ、例えば同じソニーのTA-2000F等と組み合わせれば、最高のアンプシステム構成となります。
又、フロントパネルに入力レベルVRが、左右独立で装備されていますので、プリアンプ無しでも出音可能です。・・・(多少、操作が不便ですが・・・・)
部品交換 、主な整備内容について、その理由ともども下記に記載致します。
①電源トランス引き出し線等のコネクター化。
②2個のブロック電解コン及びプリント基板上の電解コンデンサーを全て高性能新品に交換
③ソリッド抵抗(6個)を全て酸化金属皮膜抵抗2W型に交換。
④スパークキラーを高信頼品の新品に交換。
⑤パワーTr及びサーミスタの古いグリスを除去し、新たにパソコンCPU用高性能シリコングリスを塗布。
⑥DCバイアス測定用&調整用コネクターの新設。
上記の整備理由は、下記の通りです。
①シャシー内部の徹底した整備を行う為には、この大きく重い電源トランスを取り外さないと不可能な為です。私は、本機に関わらず、TA-1120/1120A/1120F ・TA-1130・ TA-3120F/3200F ・TA-3130F/3140F・ TA-4650等、ある時期より全て、この方式を採用しています。
尚、このコネクター化は、コネクターの選定・圧着工具の選定準備・圧着作業の熟練等、ハンダ付け作業よりも遥かに難しい面が有り、素人の方は、真似しないようにして下さい。
私は、長年、電線加工メーカーに勤務しておりましたので、知識と熟練した作業には、自信が有る為、この方式を採用しています。
②私は、今まで約200台以上のアンプ・チューナー等の整備経験が有りますが、電解コンデンサーが原因の致命的不具合は、一度も経験が有りません。結構丈夫な部品と思っています。
しかし、50年前後の経年による音質劣化は、否めないと思い、ある時期より全て新品交換するようにしています。
③このソリッド抵抗は、基本構造的に経年で抵抗値が上昇する不具合が高い確率で発生します。又、ノイズが多く信号回路には、使いずらく、もっぱら電源回路等にしか採用されていませんでした。この為、数年で市場から、消え去りました。
④スパークキラー(抵抗とコンデンサの直列接続複合部品)は、これまでの私の経験上、5度ほどパンク不具合が有りました。結構 高い確率の不良率の為、必ず新品交換するようにしています。
又、オリジナルは、電圧尖頭値が500Vですが、高信頼新品交換品は、1200Vです。
⑤パワーアンプで一番重要なパワーTr構成ユニットは、整備の中でも特に重要です。パワーTr及びサーミスタの抵抗測定で良否判断を行い、その後、高性能なシリコングリスを丁寧に塗布しています。
⑥DCバイアス測定は、この機種の場合、パワーアンプ基盤の下部の方で行うようになっていますが、とても手が入りずらく、又、測定中のショート等、事故も十分予測出来る為、このポイントに引き出し線をハンダ付けし、その先端に2Pのコネクターを接続し、安全に確実に測定・調整出来るようにしました。
以上が、主な部品交換・整備の概要でした。詳細は、(オーデイオ ラボ)様の写真等を御参照願います。
次に本機の概要を簡単に記述致します。
①フロント化粧パネルは、目につくキズ・汚れ等無く、概ねキレイです。但し右上の”F”バッジにキズが有ります。(写真参照ねがいます。)
②背面パネルは、サビ・キズ・クスミ等無く、大変キレイです。
③ボンネットケースは、サビ・キズ・汚れ等無く、概ねキレイです。
④底面は、サビ・キズクスミ等無く、大変キレイです。
⑤シャシー内部は、アルカリ電解水にて洗浄・清掃及びポリッシュ済の為、細部にわたって大変キレイです。
次に電気的チェックの結果を下記に列記致します。
①DCバイアスは、電源投入後15分ほど経過後にマニュアル通りの50mVにキッチリADJしてあります。
②両チャンネルとも正常に音出し確認済。
③入力半固定VRは、両チャンネルともガリ・ノイズ等無く正常動作を確認。
④電源オン・オフ時の大きなノイズ無き事の確認。
以上です。付属品は、下記の通りです。
①(オーデイオの足跡)様の紹介プロフィールコピー。
②日本語取説カラーコピー。
③英文サービスマニュアルコピー
④パワーTrの抵抗測定表。
⑤電解コンデンサ及びソリッド抵抗の交換表。
以上をA4サイズのクリアーバインダーにお入れして御付け致します。
尚、約50年前後の経年品の為、私の手を離れた後の保証は、一切致しかねます。ノークレーム・ノーリターンを御理解し遵守出来る方のみの御入札を御願い申し上げます。
尚、落札品の到着後、1週間以内で、(電源が入らない)(音が出ない】(ひどい音ひずみ)等の重大な不具合については、元払い発送後、修理及び修理不可の場合の返金に応じさせて頂きます。
尚、返金額については、落札金額から手数料(10%)を差し引いた金額になる事を御了承願います。
発送は、(ヤマト宅急便)及び(ゆうパック)のみの限定です。
発送料金の元になる、(荷物サイズ)は、100サイズです。
又、(元払い)(着払い)(配達時間の指定)等、落札者様の御要望に従います。
(御入札に関する重要注意事項)・・・下記4項目に該当する方は、御入札を御控え願います。
たとえ、入札・落札されても、(落札者都合による削除)処理をさせて頂きます。
①評価新規の方。
②評価の内、(非常に悪い)が、全評価の5%以上の方。
③外国人の方で日本語の(読み)(書き)が出来ない方。
④落札後、2日以内の取引ナビ連絡及び3日以内の入金手続きの出来ない方。
それでは、(ヤフオク10枚)及び(オークション ラボ様20枚)合計30枚の写真を御覧頂き御入札の参考になさって下さい。
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(追記ー1)このTA-3140Fの生産時期による大きな変更点について。
①Auction Labo内の写真でも説明して有りますが、前期型の本機は、背面パネルにヒューズホルダーが装着されており、5Aのヒューズが内蔵されています。
しかし後期型は、このヒューズホルダーが無くなりコストダウンが図られ、シャシー内でビニールチューブに内包されハンダで直付けされています。その他、細々とコストダウンが施されています。
以上、参考までに。
(追記ー2)電源トランスケースの上部角に1カ所凹みが有る件について。
写真を見て分かる通り(パイロットランプ側)、上部の1カ所に凹みが有りますが、入手時に既に有った為、その凹んだ経緯は不明です。
ケース内部は、(タールピッチ)で100%充填されていますので、トランスの性能そのものには、全く影響が有りません!!。
(追記ー3)スピーカー出力端子における直流漏れ電圧(DCバランス電位)の実測値について。
①このアンプは、DCバイアスADJ用の半固定VRは、備わっており、規定通りの(50mV)に両chとも調整済ですが、DCバランス用(スピーカー出力端子の直流電位値を限りなく0Vに調整)の調整用VRは、備わっておりません。
②理由は、電源トランスに±2電源方式を採用し、更にパワーアンプ初段に差動回路を採用し、回路の安定化を図り、コストダウンと信頼性の向上を図っています。
③本機の実測値は、Rch側(18mV)、Lch側(16mV)と非常に優秀です。
参考までに、私が手掛けた過去のヤマハ製プリメインアンプ(CA-R1)も本機と同様の回路構成ですが、このDCバランスの規定値は、±50mV以下です。
尚、保護回路のリレーが作動する電圧は、±2V(2000mV)と取説の19ページに記載されています。
此の事からも、本機の優秀性が分かると思います。