動作確認点検時に不具合がいくつか有りましたので次の通り修理しました。
①周波数表示ダイヤル系のメカ動作部分(回転途中で滑りの動作不良) をバリコンも含めて交換。
②主ボリュウムにガタが有りガリ音があった為分解整備。
③タイマー本体不良のため整備済み品と交換。
④ロッドアンテナ素子部なかったため他のラジオより移設。
⑤電池端子マイナス側1個を交換、残り3個を錆取り。
⑥本体表面裏側のスピーカー固定用及び裏ブタ取付用ビス受け部計2か所手直し。
(整備、クリーニングの内容)
①内部開放分解し全てのスイッチ、可変抵抗器類はエアーブロアー、接点復活剤等にて整備しました。
②電気基板は回路上の半田のカスや古い接着剤などをアルコールにて除去しました。
③外形ケース、ツマミ類は中性洗剤にて水洗いしました。
④その他綿ごみ等の徹底したクリーニングを内部及び外部ともにしました。スピーカー内部のゴミも撤去しました。
(改造の内容)
①電源表示灯を黄色LEDにてスピーカー上部に追加しました。
②TUNEメーター及びダイヤル表示面の照明用電球を白熱球から拡散カバー付き青色LEDに取替えました。
③タイマー下に白色LEDにてタイマー数値確認用照明を追加しました。ON/OFFのスイッチはメーター下のBFOを使用しました。下に倒すと
ONです。設定の時間を明るくして見ることが出来ます。(写真7)(①②③どちらとも動作中は約15mA(0.015A)流しています。)
④バンドスイッチは電気接点素子部はFMの位置に固定しています。スイッチを回すと表示だけが変わります。
(各スイッチ類ほかの点検、動作確認の内容)
①基板上の電解コンデンサーの液漏れなどは、目視ですが有りませんでした。
②FMでのAFCのON/OFF の切替は良好に動作しました。
③ボリュウム/TONEの計3個の可変抵抗器にガリ音は有りません。
④照明スイッチの動作も良好でした。(写真6)
⑤タイマーの動作時間は60分の設定で72分でした。(ゼンマイ式のため誤差が大きく有りました。)
⑥左側面の3.5mmイヤホン出力も確認し良好でした。
⑦アンテナは4素子全長は57cmです。曲がりは有りません。
⑧交換した周波数ダイヤルの動きはFAST/SLOWとも軽くスムーズに動きました。
(FM受信動作確認に内容)
受信周波数を標準信号発生器及び周波数カウンターにて動作を確認しました。
FM受信はダイヤルフィルム表示は76Mhzから90Mhzですが、ワイドFM対応調整のため、表示値とは少しずつずれて受信します。
調整後の最低受信周波数は76.1MHZMから受信でき、最高受信周波数は94.4Mhzです。
フィルム表示値と実際の受信周波数とのずれは以下の通りです。
表示値76.0 で 77.1Mhzを受信(プラス1.1Mhzのずれ)
78.0 で 79.5 ( 1.5 )
80.0 で 81.5 ( 1.5 )
82.0 で 83.5 ( 1.5 )
84.0 で 85.6 ( 1.6 )
86.0 で 87.6 ( 1.6 )
88.0 で 90.0 ( 2.0 )
90.0 で 92.0 ( 2.0 )
以上の通りフィルム表示値より1.1~2.0Mhz高く受信します。(写真5 84.5Mhz受信中を参照)
(付属のAC/DCアダプターについて)
富士通製の91-55325で6V600mA出力です。ケーブルの途中でプラス/マイナスを繋ぎ変え極性を変更しています。(写真1)
長時間の動作確認で問題ありませんでした。
(外観の状態)
キャビネットの右上角に1cmほどのカケが有ります(写真7)。他はこの時代のものとしては比較的に良い状態です。写真では分かりにくい
のですが本体には若干の傷や経年汚れが有ります。
(その他特徴注意点など)
周波数調整ダイヤルはTUNING SPEEDをFASTとSLOWに切り替えることで素早くそして正確に調整すること出来ます。(SLOWはFASTの
1/5のス ピードで動きます。)
本機のスピーカーの口径は10cmです。最大出力4Wの迫力あるサウンドを楽しめます。
TUNEメーターが動作しませんので、受信調整時はAFCをOFFにし受信音が最良になる点を探しそれからONにしてください。
右横のタイマーのツマミを強く押しすぎると、本体と接触しタイマーが停止する場合がありますから注意してください。
単2電池4個での動作も良好でした。カバーは有りませんが電池の落ちる事は有りませんでした。停電などに備え準備しておいてください。
(参考情報)
当地はFM送信局から距離が有ります。FM受信についてはケーブルテレビ回線から部屋内にアンテナケーブルを張り受信テストを行 っ
て います。 現在5波(FM放送局は79.5と84.5の2波、FM補完局は80.8、82.0、85.0の3波)を受信し、長時間の受信動作確認を行いました。
総務省などからの去年の情報ですがAM番組をFMで同時放送するFM補完放送(ワイドFM)を手掛けるラジオ局は、NHKを除き全国47社
のうち現在44に上っていて、来年秋をめどにAM波停止の実験の具体案が示されている様です。
いずれにしても2028年頃には民放のAM波はなくなるかもしれません。
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