
当方のオークションにアクセス頂き、ありがとうございます。 今回は久しぶりにウエンジにてオーディオ用のインシュレーターを製作しました。
ウエンジはそのモダンさ、美しい特徴的な木目からフランスを始めとするヨーロッパで人気が出た銘木です。
茶とも黒とも言えぬ色の中に薄らと紫が差す特徴的な色をしております。
材料の反りや割れを取り矩手を出し、46mm×46mmの寸法に削り出し、正四角形から正八角形へ、そして正十六角形へと削り出し、簡易旋盤で直径60mmの円柱型に加工し、15mmの長さに切り揃えました。
木口の角は2mmカット面仕上げとしました。
仕上げの工程ですがペーパー120番→リボスオイル 黒檀色を塗布→乾燥→ペーパー150番・320番・600番・1000番・3000番で都度ウェットサンディングを行い、良く乾燥させナノクリアスを塗り仕上げております。 リボスオイル・ナノクリアス共に3度塗りで仕上げております。 どちらの塗料も浸透系で木の呼吸を妨げる事なく表面を保護出来ますので、従来のワトコオイル・ワックスで仕上げるやり方から変更いたしました。
今回は最終仕上げのやり方を変更したお陰で、以前より更に非常に艶やかな美しいインシュレーターに仕上がりました。
音の傾向ですが、黒檀・紫檀より控えめな装飾、音の立ち上がりは素早く、美しくあれどパープルハート(こちらもマメ科)の様な派手さとは無縁です。
ほんの少しだけ味付けを変えたい、足したいという方にはピッタリの木だと思います。
※インシュレーターを設置した事で機材そのものや再生される音が数ランク上になるという事ではなく、今までの余計な振動・周波数であったものから発生していた音が整えられた、または加えられた結果、以前より良く聞こえる様になったという様に捉えて頂ければ幸いです。
※メンテナンスについて※
私が製作しているインシュレーターはリボスオイルとナノクリアスで仕上げてあります。 出品する際には表面のオイル・ナノクリアスはしっかり硬化しておりますが、時間が経つにつれて更に中まで浸透して硬化します。 完全に硬化しますと、更に響く様になります。
殆どメンテナンスフリーだとは思いますが、御心配な場合は固く絞った濡れ布巾で磨いて頂ければ長く使用出来るかと思います。
※耐荷重について※
ごく稀に何kgまでのスピーカーに耐えられるのか?という質問を頂く事があります。
比重1前後の寸法60mm角のローズウッドでテストしたところ、プレスを1t掛けてもびくともしませんでした。
また部屋にスピーカーを設置したという想定で、四隅にインシュレーターを並べ、ベニヤを敷き、その上に120kgほどの鉄のプレートを乗せた事もありますが何ら問題はありませんでした。
天然の素材を使用している為、多少の反り・捩れ・縮み・割れが発生する可能性がございます。
木の特性と受け入れ、付き合っていただけたらと思います。
何かご不明な点がございましたら、お気軽にご質問下さい。