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志摩半島殺人事件 （著） 内田康夫 長編本格推理小説 昭和63年7月20日 初版第1刷 祥伝社発行

真珠で知られる志摩半島英虞湾に
男の他殺死体が浮かんだ。
被害者は悪が売物の人気作家・袴田啓二郎である。
所轄の鳥羽署は、
彼が失踪前後何者かに不審な電話を
かけていたことを知り、
犯行はかつての黒い交遊関係に関連する
ものとみて捜査を開始した。
一方、美少女海女の取材で同地を訪れていた
ルポライター浅見光彦も事件を知り、
調査に乗り出した。
だが、袴田の電話の相手は査としてわからず、
やがて、第二の殺人事件が発生した・・・・・・。
美しい真珠の海を血に染めた事件の真相は?
はたして二つの殺人事件はいかに関連しているのか?
人気絶好調の著者が、
早春の志摩、東京、三陸を
結んで描く本格旅情推理の傑作!

【著者略歴】
「その土地での生活はもとより、
その風土の中で培われた人間性を
浮き彫りにしていきたい」と語る氏は、
常に綿密な現地取材を欠かさない。
昭和五十五年、『死者の木霊』
で鮮烈なデビューを飾り、
コピーライター、CM制作会社社長を経て、
昭和五十七年、
『「萩原朔太郎」の亡霊』で作家業に専念。
翌春より、「思索には最適の地」と言う
信州・軽井沢に居を移し、
旺盛な執筆活動を展開、
爽やかな詩情に包まれた独自の
『旅情ミステリー』で人気作家の地位を確立した。
本書は、
氏自ら「一度は訪ねてみたかった」と語る
志摩を舞台に、
名探偵・浅見光彦の魅力を如何なく盛り込んだミステリーの自信作である。
東京生まれ。

【著者のことば】
検事総長の有名な言葉に
「巨悪を眠らせない」というのがある。
それと対応するように
「悪いやつほどよく眠る」という言葉がある。
悪いやつが大きな顔して闊歩しているのが、
現代日本の姿だ。
だからこそ「巨悪を・・・・・・」という虚しい強がりを、
あえて言わなければならなかった。
そして巨悪はけっして眠らず、
いまもなお日本の中枢には巨悪の系譜が
連綿として息づいている。
日本人は悪に対して寛容にすぎるのだろうか。
もしあなたが悪の干渉に直面したら
その時、
あなたの人間としての真価が問われることになる。
敢然、悪と闘えるか
ぼくはその命題を抱えて志摩へ旅立った。

【大きさ】
約17.5センチ×11センチ
213ページ

【状態】
×小口経年劣化あります
×帯、色あせあります
→写真参照
パラパラと見ただけですが
カキコミ、アンダーラインなどは
見当たりませんでした

【注】
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仕訳No.黒にんトリンカファイブ