自宅保管の品です。大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年変化はございます。画像にもありますように、表紙にごく薄く何本か線のようなものがございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
少年――それはひとつの思想である。マンガ、小説、映画、現実……世のすべての事象を手がかりに、あるべき美少年の姿を徹底的に論じつくす。
内容説明
少年―それは、ひとつの思想である。この分野の創始者の一人をもって任じる著者が、竹宮恵子・木原敏江・青池保子・ささやななえなど、漫画の分野での草分けの作家たちとの対話を交え、“美少年学”のすべてを存分に語りつくす。まだ「やおい」という言葉もなかった『JUNE』の草創期たる当時を、1998年の今からふりかえった長いあとがきをも巻末に付す。その言にいわく―「少年は明日を殺す」。
目次
第一章 少年派宣言
少年ーそれは、ひとつの思想である
少年は、幻影でありかりそめなること
虚無なること
第二章 美少年学入門
年齢派さほど関係なく、美少年は瞬間である
名前はもう一つの顔である
真の知性を持って欲しい
第三章 美少年の輪郭
竹宮恵子 ささやななえ 増山法恵 羅亜苦
中島梓 1978/12 掲載座談会
青池保子 木原敏江 中島梓 1979/2掲載座談会
それぞれ少年愛に溢れた面々の博識なるディスカッション
第四章 花の美中年学入門
「JUNE」復刊後
美少年=愛されるモノ
美中年=愛するモノ
愛する側の研究
第五章 少年愛幻想
対談 竹宮恵子 木原敏江
さらば、ジルベール・コクト「風と木の詩」
対談 竹宮恵子 中島梓
連載を終えて
持堂院から巣立った仲間たち「摩利と新吾」
対談 木原敏江 中島梓
完結を迎えて
特別付録
小説 〈遊戯〉 栗本薫 作 木原敏江 絵
あとがき
美少年よ、さらば 1984/5/1
反少年派宣言 1998/8/15
宇崎竜童は顔は悪いし、甚平に雪駄
沢田研二は本名から美しい、強烈な光の中にいた
愛しい甲斐よしひろ君が「ぼく28になったよ」
登場する方々
森茉莉 小松左京 田村泰次郎 片岡孝夫
原田芳雄 中村敦夫 横山光輝 坂本龍一
デヴィッドボウイ 大島渚 田中康夫 沖雅也
田原俊彦 近藤真彦 横浜銀蝿 寺山修司
星飛雄馬 尾上菊五郎 藤竜也 坂東八重之助
藤十郎 里美茂 加山雄三 杉良太郎 高田繁
寺尾聰 谷村新司 忌野清志郎
RCサクセション 池田理代子
真田広之 ジュリー 郷ひろみ 中上健次
甲斐バンド 甲斐よしひろ 佐藤剛
池波正太郎 野坂昭如 石ノ森章太郎
松本零士 中島徳博 大島弓子 江川卓
里中智 水島新司 玉三郎
森田健作 ダウン・タウン・ブギウギ・バンド
森蘭丸 沖田総司 西城秀樹 野口五郎
滝沢秀明 三島由紀夫 山本勘助 武田信玄
カルーセル麻紀 西村寿行 永井豪 貴ノ花
前川清 土方歳三 三國連太郎 小沢昭一
手塚治虫 久世光彦 桂三枝 三浦朱門
稲垣足穂ほか多数
あのグイン・サーガの栗本薫(中島梓は別ペンネーム)御大が、70年代80年代の少女漫画やJUNEを中心に二次元、たまに三次元美少年についてコミカルな語り口で語り尽くしていらっしゃる痛快なエッセイです。美少年とは何ぞやという話題から、美青年や美中年の話題にまで至る。JUNE、ボーイズラブ好きには楽しめる内容となっています。
決しておカタイ真面目な本ではなくオタク向けの爆笑エッセイ。文体が会話文のようにコミカルで、おふざけ満載。
作者が大ファンだったらしい沢田研二の話題が多いが、青年時代ジュリーの美貌をご存知ない方はYouTubeなどで確認するべし。
内容を理解するためには読者側に70年代、80年代少女漫画の知識がかなり必要。最低限、竹宮惠子作品は読んでおく必要あり。
木原敏江、青池保子、魔夜峰央も知っていると更に良い。
「滅び」をその基盤としたある「美」の体系
当時からポーの一族の萩尾望都さんとも懇意のようで 正にポーの一族が少年派宣言を体現したかのようです
昭和24前後生まれの1970年代に少女漫画を革新した24年組と呼ばれる女性漫画家さん達
萩尾望都 竹宮恵子 大島弓子 山岸涼子
などなど栗本薫さんはもちろん 彼女達が夢中になって読んだのが森茉莉。森茉莉を育て上げたのは森外ってことは、耽美お耽美の大元は森外なのでは!栗本薫さんと森茉莉さん、読みたい作品がいっぱい。24年組のコミックも再読したい。