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メンデルスゾーン交響曲第4番《イタリア》&ブラームス:同第3番
カンテッリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団
TESTAMENT SBT-1173 イギリス盤
【商品状態】
盤面:良好、きれい
ジャケット:良好、きれい
ケース:擦れ多し、中古並品
天才指揮者と謳われたカンテッリ、31歳のときの溌剌とした《イタリア》交響曲。
トスカニーニから才能をたたえられ、天才指揮者としてその将来が嘱望されていた
1920年イタリア生まれの指揮者、グイド・カンテッリ。惜しくもミラノ・スカラ座の音楽監督に
就任した年の1956年、飛行機の墜落事故のため、36歳の若さで世を去りました。
メンデルスゾーンの《イタリア》交響曲はこれが初発売。1951年カンテッリが初めてイギリスの
オーケストラを指揮した一連のコンサートに続いて行われた最初の録音セッションでのものでしたが
その数日後のセッションでのコントラバス奏者の遅刻にともなう騒動のためか、その際にカンテッリの
許可が出ず、その4年後に同曲を再録音したため、埋もれたままになっていた演奏です。
再録音に比べてよりきびきびとした音楽作りに特徴があります。
初出となる1951年モノラル録音のメンデルスゾーン《イタリア》は、引き締まったフォルムと
鮮やかな色彩がきわめて見事な名演奏。
組み合わせは、1955年ステレオ録音のブラームス交響曲第3番で、50年代半ばとはとても
思えない目のさめるようなサウンドで素晴らしい演奏が味わえます。ヴァイオリン両翼型の
楽器配置により、立体的に飛び交うフレーズの面白さに加え、表情豊かな音楽づくりが、
改めて才能豊かな指揮者の急逝を惜しませます。
演奏時間は、メンデルスゾーン4番「8:28/5:57/6:12/5:54」、ブラームス3番「10:17/8:51/6:23/8:33」
となっています。先ず1951年PHOとの録音「イタリア」交響曲なのですが、第1楽章の覇気がありリズム・メロディの
推進力が新鮮です。第2楽章は潤いと余裕が感ぜられ第3楽章はきっちりと運んでいます。
最終楽章はこの交響曲の魅力の一つでスピード感を出しつつ前へ突き抜けていく爽快な感じが素晴らしいです。
演奏タイムは①8’28②5’57③6’12④5’54でマァマァな感じです
(あのトスカニーニの超名演盤タイムは①7’32②5’47③6’25④5’48で第1楽章の断然な速さが分ります)。
この「イタリア」交響曲はモノラルですが録音状態は良いです。
驚くべきはブラームスです。いくらステレオ録音といえども1955年のものです。にもかかわらず到底この時代の
録音とは思えないほどのサウンドが溢れ出てきます。1970年代の録音だと言われたら「ああ、ホントだな」と
思ってしまいそうなレベルです。演奏内容も、私はメンデルスゾーンよりもブラームスのほうが良いと思いました。
ブラームスに求められがちな渋みはあまりありませんが、それに代わって温かくて優しくて色彩的な音に包まれる
気分になる演奏だと思います。さすがに終楽章には厳しさが伴っていますが、それでも温もりがあり、ある種の
清々しさも加わった格調高い演奏となっています。3番は「ブラームスの英雄」なのだそうですが、カンテッリの演奏を
聴くと、3番のほうが「田園」なのかな、と思ってしまいそうです。3番屈指の名演です。カンテッリの夭逝が非常に惜しまれます。