1919-1987 鹿鳴館シリーズなどの華麗な女性像で知られる洋画家・二紀会理事長、静岡県生まれ、正宗得三郎に師事、豪華、華麗な西欧の王朝風の美人画で知られ、昭和49年日伯文化協会の要請により「皇太子殿下、同妃殿下肖像」を描き、同年ブラジル国公認サンフランシスコ最高勲章グラン・クハース章受章、また同52年第31回二紀展出品作「碧」で53年東郷青児美術館大賞を受賞し、53年第32回同展出品作「鵬」で53年度日本芸術院賞を受ける、30年代にはポスターや新聞・雑誌の挿絵でも活躍、広く大衆的人気を博した

画伯は昭和52年に二紀展で出品した作品「碧」によって翌53年には東郷青児美術館大賞を受賞し、続いて「鵬」で日本芸術院賞も受賞しています。宮永岳彦画伯は、1930年代から広告ポスターや新聞・雑誌の挿絵などでも活躍し、その洗練された美術スタイルで大衆的な人気を博しました。画伯の作品は、華やかさと技術の精巧さで高く評価され、日本画壇において重要な地位を占めています。

宮永岳彦「鳳」油彩 6号 オリジナル額 共シール
本作品は宮永岳彦画伯による作品「鳳」で、画伯の特徴的な華麗で洗練されたスタイルが色濃く表れています。画中の女性は、金髪に赤い髪飾りをあしらった、非常にリアリスティックで魅力的な横顔をしています。彼女の繊細な表情、特に柔らかく描かれた眼差しと精緻な唇は、宮永岳彦の細部に対する深い配慮と技術の高さを示しています。

背景は抽象的なブラシストロークで表現されており、これによって視覚的な焦点が女性の顔と豪華な衣装に集中されます。緑色の服は彼女の明るい髪色と対照をなし、彼女の優美さと絵の中での存在感を際立たせています。「鳳」というタイトルは、彼女が何らかの理想や高貴さを象徴していることを示唆しており、東アジア文化における鳳凰の象徴的な意味合いと結びついています。本作品は、宮永岳彦画伯の独特な芸術スタイルと彼が追求した美的理想を体現しており、見る者に深い美的体験を与えてくれます。額縁もオリジナル額が使用された、画伯の美人像の名画です。