
ケンウッドのブックシェルフ型スピーカー「LS-K1」ペアです。
以下の整備を施しています。
・ センターキャップの交換
・ コイルの交換
・ 配線の変更
ウーファーのセンターキャップを、コーンと同質のカーボンファイバー製に交換しています。(写真6、8枚目)
ディバイディングネットワークのスーパーツイーター回路用のコイルを、有芯コイルから空芯コイルに換装しています。(写真9枚目)
インダクタンスはオリジナルと同じです。
HPF用基板を経由する形になっていたウーファーLPF用の基板を、バインディングポストと直で接続するように配線のルート変更をしています。
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突板仕上げのキャビネット外観は、細かい打痕と擦り傷があります(写真4、5枚目上)。一部は前オーナーが補修してありますが、特に底面は塗装剥げが多めです(写真5枚目下)。
前面ネットは、穴や剥がれは無く綺麗です。
片方のツイーターには、ドームの凹みを補修した跡があります。(写真7枚目)
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ケンウッドの高級ミニコンポーネント「Kシリーズ」の、当時の最上クラス「Esule」のスピーカー。単品製品と同等の品質を持つハイエンド機です。
3ウェイですが、ハードドームは20kHzから上を担うスーパーツイーターで、2ウェイ+αとなるハイレゾ再生対応システム。
全面が突板仕上げのエンクロージャーは、所々に「縮み杢」のある高級感のあるもの。バッフルの厚みも3cmあります。
さらに、ドライバーのフレームは金属鋳造、高低ドライバーが完全独立キャビティ、カスタム仕様のネットワークコンデンサと、ケンウッドならではのハイコストパフォーマンス機です。
音は、全体を広くかつ満遍なく鳴らす印象。若干ドンシャリ寄りのフラット。
バスレフがよく効いており、低音はこのサイズではよく出るほうです。高音はクセの無いクリアな音。ある程度鮮やかさを備えます。
整備は、劣化し剥がれ落ちていたゴム(あるいはエラストマー)製センターキャップの張替えと、高域用のコイルを空芯コイルに変更して低歪化を図っています。
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主な定格
・ 3ウェイ3スピーカー/バスレフ式/防磁設計
・ 寸法:180W x 330H x 275D mm
・ 重量:5.7kg
・ インピーダンス:6Ω
・ 再生周波数特性:45Hz~40kHz
・ 出力音圧Lv:85dB
・ 定格入力:40W
・ 最大入力:80W