ラベルにはデモテープと書かれていますが、デモテープというより『十七歳の地図』レコーディングの内容確認のためのテープといった感じです(全曲ギター、ベース、キーボード、ドラムなどが入ったスタジオ録音)。
このカセットテープは”業務用”と印刷されたソニー製カセットラベルで今まで見たことがないので調べたのですが、唯一これと同じと思しきカセットは、尾崎豊のドキュメンタリー番組で音源化されていないテイクが放送された時の映像に映り込んでいるものや、デモテープの視聴できる催しの告知でした(参考画像としてキャプチャー画像をアイテム写真と並べて載せました)。
上記このカセットテープ自体の特殊性と、収録されている内容(疑いようのない尾崎豊の本人の歌唱)から推察し、これはレコーディング関係者にしか共有されなかったカセットテープとの断定が可能かと思います。
こういった音源は基本的に決して外部には出回らないので、とてつもなくレアだと思います。
収録曲はアルバム『十七歳の地図』より1曲少ない全9曲です。そして半分ほどが歌詞やアレンジが違います。
MIX違いを含めれば全て(ないし1or2曲を除く)が別バージョンと思います。
発表されたアルバムとほぼ変わらないものから一聴して違うものまで様々です。
尾崎豊の歌声はアルバムとして発表されたものより若干リバーブの効きが控えめで、曲によっては少し声が裏返ったりレコーディングマイクに息があたる音(ポフっという音)が収録されています。
コンディションですが、ケースはかなり傷だらけです。テープにカビは発生していません。もちろんラベルは入手時には書かれていたもので当方は追記は一切しておりません。
傷だらけのケースからも伺えますがこのカセットテープは大切には扱われていなかったかもしれません。発売されたアルバムと比べると音質は決して良いとは言えません。
ちなみにこのカセットテープのうち数曲はYoutubeやTikTokでも聴けました。ですが、それらことごとく音が悪いモノラル音声と違い、当然ですが、全曲それらより音が良いステレオ音声で収録されています。
そして、経年と保管されていた環境の影響からかテープが伸びていて音に影響している箇所が何箇所かあります。でもそれらは基本続いても2秒程で、全体からみても数%もない程度です。基本的に内容はストレスなく楽しめると思います。