これまでに一度だけ出品しましたが、市場に出ることのない非常にレアな布です。この布も良い時代に入手したもので整理のため出品しますが、再び出てくることは無いでしょう。この布の希少さに比べて大変リーズナブルかと思いますので、プリミティブな品がお好きな方に引き継いでいただければと願っています。
これは、インドネシア カリマンタン島北部のジャングルの奥地に暮らすダヤク族(カヤン・ダヤク族)の上着で、19世紀末(1800年代末)の古布です。各部分の大きさは、2枚目画像をご覧ください。画像1〜4枚目が胸側、5枚目が正面内側、6、7枚目が背中側です。接写すると明るく写ってしまいますが、1、2枚目の全体画像が実物に一番近い時代感のある色味です。
素材は、樹皮です。タパ(和名で樹皮布)は、樹木の内皮を採取した後、茹で→発酵→叩き伸ばし→縫い合わせという非常に手間のかかる工程で作られた布です。
作りやサイズもほぼ同じ上着が、41年前にドイツで発行された専門書に掲載(9枚目画像)されていました。簡易翻訳した解説部分(10枚目画像)も併せてご覧ください。それには、樹皮とパイナップル繊維とあります。横の紐部分を10倍に拡大して見ると細い繊維を編んでできているようです(8枚目画像青い矢印)ので、この部分がおそらくパイナップル繊維なのでしょう。背中側の上に逆三角形の部分(縫い付けたのではなく繋がっています)があり、持ち上げたのが7枚目画像です。同書籍にあるレインジャケットと関係があるのでしょうか。
状態ですが、右上背中部にやや裂け(5枚目画像水色囲み部分)がありますが、欠損等がなく全体的に良い状態です。昔、入手してから今回出てきた時の状態のままで、汚れが見られますので、古布であることを了解の上、ご入札をお願いいたします。木綿等の素材の普及と共に、廃れてしまった樹皮布であり、本物の持つプリミティブな力強さが感じられます。特にダヤク族の品は、早い時代に欧米に渡ってしまい、あまり残っていませんので、貴重な民族資料でもあると思います。お好きな方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。
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※ 弾力のある樹皮布の性質上、あまり小さく折り畳めませんので、100サイズでの発送となりますことをご了承願います。