【 入手困難 】
『皇帝ナポレオンがこよなく愛した赤』として知られる「シャンベルタン」グラン・クリュ。
18世紀の英雄ナポレオンは『ロシア遠征にまでシャンベルタンを運ばせた』という逸話も残るほどにこの銘醸ワインを溺愛しました。
以来、このブルゴーニュ随一の高質ワインを人は『王者のワイン』と讃え、その名声は不動のものとなりました。
シャンベルタンは何と言っても威厳をもった男性的な力強さが魅力。
しっかりとした酸とミネラル、タンニンは長期熟成を可能とし、熟成するとビロードのような口当たりを生みます。
濃密な果実と底から湧き上がるような大地の力強さ、しっかりとした骨格と壮大なスケール感を放つグラン・クリュです。
造り手は、「カミュ・ペール・エ・フィス」。
シャンベルタンの大地主であり世紀を超えてワイン造りを営む名家でありながら、
小さな家族経営のまま全て手作業の古典的な造りを今も続けている古き良きドメーヌです。
昔ながらのブルゴーニュファンにたいへん支持が高いのも頷けます。
当主ユベール・カミュが産み出すワインはあくまで自然体。現代風ワインと一線を画す、
「ヴィンテージの違い」・「飲み頃」・「テロワールの特徴」が素直に感じられる真に『シャンベルタンの正統』の味わいが楽しめます。
「アルマン・ルソー」「ドニ・モルテ」「クロード・デュガ」等、
『今後益々入手が困難となる』名だたるシャンベルタンの内の1つであることは間違いありません。
ワイナート43号のシャンベルタン特集では、『ワイン造りは1960年から何も変えていない。変える必要もない。
日々の仕事の中で、シャンベルタンの魂が自然と造り手に宿り真実の形となるからだ』と語り、
その飾らない職人気質のスタイルが、地元での人望も厚い生産者で、昔ながらのブルゴーニュ・ファンに絶大な支持を得ています。
2011年は、コート・ド・ニュイの秀逸年。14年の時を経て、ここから更なる高みへと昇る段階にあります。
カミュの造るシャンベルタンは、華やかなアロマを備えた厚みのある果実味、しっかりとした骨格を感じる正に「王者」のワイン。
骨格があり緻密でありながらも、エレガンスを兼ね備えた仕上がり。
特級の全ての要素が綺麗に纏まった、これぞシャンベルタンと唸るワインです。
「シャルム・シャンベルタン」特級畑は、「シャンベルタン」特級畑の真向かいに位置します。
総面積28.48haのうち「カミュ・ペール・エ・フィス」は、7haと最大規模を所有し、安定感のある最高品質のワインを産み出します。
ジュヴレ・シャンベルタン村の中でも最も厳格かつ偉大な特級畑の一つ「シャルム・シャンベルタン」。
畑が位置するのは、銘醸畑がずらりと並ぶ「グラン・クリュ街道」の最北。
グラン・クリュを擁する村としては最も冷涼な気候で、石灰質土壌による水はけの良さが、ブドウの成長を早めるという特性を持っています。
また、隆起した地形のため日照条件が極めて良好。長時間日光を浴びた果実は、果皮が厚く、色の濃いピノに育ちます。
そしてこのピノノワールが力強いグラン・クリュを生み出します。
シャンベルタンの名は、13世紀より記されており、その味わいのみならず、
「複雑さ」・「余韻」・「抜栓後の時間の変化」など、ゆっくりといろいろなストーリーを語ってくれる奥深いブルゴーニュの歴史そのもの。
知れば知るほどその奥深い味わいに魅了される『至高のワイン』です。
舌の肥えたブルゴーニュ・ラヴァーの舌をも存分に楽しませてくれるでしょう。
セラーにストックし、ゆっくりと時間をかけて堪能したい1本です。