佐々木譲★警官の血(上・下)・警官の条件★ 新潮文庫

佐々木譲★警官の血(上・下)・警官の条件★ 新潮文庫 收藏

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★商品説明★ 佐々木譲著 「警官の血(上・下)・警官の条件」 新潮文庫

 「警官の血(上)」     平成22年 1月 文庫3刷
 「警官の血(下)」     平成22年 1月 文庫初版
 「警官の条件」       平成26年 1月 文庫初版
      定価    629円~940円+税  467頁4~762頁

★著者略歴★  1950年。札幌生まれ。広告代理店、本田技研勤務などを経てフリーに。1979年「鉄軌兵、跳んだ」でオール読物新人賞を受賞。1999年「エトロフ発緊急電」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞を受賞。それに続く昭和三部作も有名だが、2002年「武揚伝」で新田次郎文学賞を受賞。2010年「廃墟に乞う」で直木賞を受賞。エンタメ、歴史、時代、警察小説など各分野で活躍。

★作品内容★  安城家3代にわたる警察官の物語。3部に分かれていて、祖父・父・子供と警察官になった3人の物語がつづられる。傑作警察小説。戦後すぐから、それぞれの世代の課題が見えてきて面白い。
 <第1部清二> 戦後まもなく、巷には浮浪者があふれていた。清二は、どうにか警察官に採用された。なかなか仕事が見つからない中、安定した給料と家が見つかるのだからこれ以上はない。治安維持のために大量の警察官が採用されたのだ。清二の最初の赴任先は、生まれたところに近い上野警察署。そこの派出所勤務だったが、上野公園には戦争で家を失った人や職にあふれた人、愚連隊や浮浪児等羽須美暮らしていた。その中で誠実に職務をこなしていた清二は、谷中墓地の近くの駐在所勤務を命じられた。出世よりも駐在所勤務を目指していた清二は張り切る。住まいも最初はよじょうはんひとまに妻と二人の息子と暮らしていたが、駐在所は執務室のほかに二間のの部屋も付いていたのだ。しかし駐在所勤務して3か月清二は命を落とす。彼は刑事ではなかったが、上野公園の浮浪者の殺人と、近くのアパートの住民の殺人事件に興味を持って調べているとき不審死したのだ。
 <第2部民雄> 父清二の背中を見て育った民雄は、成績優秀ではあったが、弟や母のために大学進学をあきらめ、父と同じ警察官になることにする。けれど民雄の優秀者を認めた上司は、彼に秘密の任務を与えた。警察官であることを隠し、北海道大学に入学し学生運動を探ることだ。当時学生運動は過激化し、警察官はその取り締まりのためにスパイ活動を指せようとしたのだ。一部は過激化し、連合赤軍を作って武力闘争を目指す。この一つがあさま山荘事件をモデルにした前半の挿話だ。これが一つのクライマックス。そして民雄はそのまま過激派対策の公安のスパイとして働かされるのだが、この結果強迫神経症を起こしてしまう。父・政治の警察学校時代のつてで、かつて父親が勤めていた谷中の駐在所の勤務に回され、どうにか平和な生活が送れるようになって7年、かつて父親が追っていた2件の殺人事件の謎に直面する。その真相がわかってきたとき民雄は殉職する。
 <第三部和也> 強迫神経症で一時は家庭内暴力をふるっていた父・民雄。駐在所勤務になってから息子和也とやっと分かり合えるようになった時に殉死した。そして和也もまた父の跡を継いで警察官になった。最初に与えられた仕事は警視庁第4課の、敏腕だがその行動が疑われている上司の監察。またもや父に継いで厳しい任務。警察官にとって正義とは何か。駐在さんなど一人で責任を負う父や祖父、組織の中で自分の責任を果たす和也。上司の不正を明らかにして、祖父の代からの事件の真相にもたどり着く。北海道警察稲葉事件を彷彿させる展開は”わらう警官”から繋がっている。
 戦後の混乱期、連合赤軍などの左翼主義、そして警察内部の不正と、それぞれの時期の警察が抱えた問題を時代ごとに見事に切り取って描く。そして第1部からの未解決の殺人事件の真相を縦糸に、親子三代の警察官の姿が感動を呼ぶ。

 <警官の条件> 前作の衝撃のラストから9年。和也は、仲間内の白眼視にも耐え、昇級試験を受けて最年少の警部となる。彼が配属されたのは、かつての捜査4課と生活安全部が統括された組織犯罪対策部の第1課の係長。昔からの縄張り意識が残り内部でぎっく尺していた。その中で、第1から5課までの垣根を取り払う仕事が任される。姐対部では最近覚せい剤などの動きの変化を確認していたが、新たな組織の姿が見えない、そんなときに情報提供者が殺され、潜入捜査をしていた警察官が殺されるという事件が起こった。第1課と第五課はメンツをかけその犯人を追う。けれどその足取りはなかなかつかめない。そんな時、警視庁を追われた加賀谷の復帰がうわさされる。加賀谷は復帰するつもりもなかったが、かつて目をかけていた部下が潜入捜査で殺されたことをきっかけに戻ってくる。かつて上司を打ったとされた和也とその上司が再び同じ職場に戻ってきたのだ。ここからの展開はスピーディかつスリリングだ。警官殺しの犯人を絞り込む二人、ついのその黒幕を探り当てたと思ったのだが、それはフェイクで、古い組織をつぶすために警察が利用されただけだった、それに課が付いた二人だが、追い詰めたと思ったのだが、これも衝撃のラストを迎える。

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