ez的ジャンル:ウィスパー系フレンチ・ポップ/ジャズ気分は... :ウィスパー・ヴォーカルと"Dr.Jazz"の相性が抜群!今回は日本人に大人気のフランス人女性シンガーClementine(クレモンティーヌ)が"Dr.Jazz"Ben Sidranとコラボした『Sings Ben Sidran』(1993年)です。パリ生まれの女性シンガーClementine(本名:Clementine Mitz)の紹介は、『Solita』(1997年)に続き2回目となります。以前のエントリーでも書きましたが、非常に評価が難しいアーティストですよね。日本産フレンチ・ポップ・アーティストの印象が強く、"クレモンティーヌ "というカタカナ表記の方がしっくりくるアーティストかもしれません。彼女の作品のなかには企画先行の感が否めない日本制作のアルバムがあるのも事実です。その一方で先入観なしで聴けば十分楽しめる作品もあります。今日紹介するフランス制作作品『Sings Ben Sidran』もそんな1枚です。『Sings Ben Sidran』はその名の通り、音楽好きを唸らせるミュージシャンBen Sidranの作品を歌った作品であり、Ben Sidran本人がプロデュース、アレンジ も手掛けています。ClementineとBen Sidranのコラボといえば、本作以外に『Spread Your Wings and Fly Now!!』(1988年)、『Solita』(1997年)もありますが、全曲Ben Sidran作品で固めた本作が2人のコラボの決定盤と呼べるかもしれませんね。
レコーディングには、Clementine(vo)、Sylvain Beuf(sax)、Alain Jean-Marie(p)、David Levray(b)、Tony Rabeson(ds)、Ben Sidran(
vo)が参加しています。本作を聴くと、Clementineのウィスパー・ヴォーカルと"Dr.Jazz"の小粋なジャズ・ワールドの相性の良さが実感できます。そして、Ben SidranがClementine というシンガーの長所・短所をしっかり理解し、彼女の魅力を最大限引き出していることに感心させられます。
Clementine作品を侮るなかれ!
全曲紹介しときやす。
「Be Nice To Me Baby(But Don't Be That Nice)」
本作の為にBenが書き下ろした曲でアルバムは幕を開けます。Clementineのキュートなウィスパー・ヴォイスが栄える小粋なオープニング
。
ネガティブ・モードに陥りそうな時に聴くと、ポジティブ・モードへ引き戻してくれます。Sylvain Beufのサックスが盛り上げてくれます。
「Paris Walk」
この曲も本作の為にBenが書き下ろしたもの。"Dr.Jazz"のセンス全開といった感じで、決して歌唱力があるわけではないClementineの
ウィスパー・ヴォーカル
の魅力をセクシー&キャッチーに引き出しています。
「Old Hoagy」
オリジナルはアルバム『On The Cool Side』(1985年)に収録されています。Alain Jean-Marieのピアノのみをバックに、Clementineと
Benがデュエットしています。シンプルですが"Dr.Jazz"らしさが存分に伝わってきます。
「Choice In The Matter」
オリジナルはアルバム『Get to the Point』(1981年)に収録されています。ここではフランス語で歌っています。スウィンギーなバックと
フレンチ・ウィスパー・ヴォイスがよくマッチしています。
「Lately (I've Been Thinking Of You)」
オリジナルはアルバム『Have You Met... Barcelona?』(1989年)に収録されています。スタンダード然としたラブ・バラードですが、
Clementineが切ない思いをキュートに歌い上げます。「Feel Your Groove」オリジナルはアルバム『Feel Your Groove』(1971年)に収録されています。Clementineのウィスパー・ヴォイスの不安定さを逆手に取った 爽快な仕上がりが心憎いですね。
「Try To Remember」
Clementineのウィスパー・ヴォイスをセクシーに聴かせてくれます。まさに悩殺モードの仕上がり。
「You Know It Don't Pay」
聴いているだけで愛おしい気持ちになるキュートな仕上がりです。ClementineとBen Sidran作品の相性の良さを感じる1曲ですね。Sylvain
Beufのサックスもグッド!
「Set Yourself Free」
オリジナルは『The Doctor Is In』(1977年)に収録されています。"Dr.Jazz"らしい小粋なジャズ・ワールドにClementineが上手くフィットしています。
「Song For a Sucker Like You」
オリジナルは『The Doctor Is In』(1977年)に収録されています。ラストはClementineらしいお洒落なフレンチ・ポップを満喫できます。
ある意味一番Clementineらしい仕上りかもしれませんね。