RCAの名器 LC-1Aの初期型MI-11411 2台、エンクロージャーMI-11401付きです。
RCAのオルソン博士が開発したことで知られるモデルです。
LC-1Aは、ウーファーのボコボコ(正式名称コニカルドーム、通称コブとも)とトゥイーターの羽根(イコライザー)がついた姿が印象的ですが、初期型にはいずれもついていません。
LC-1Aといえば、オーケストラの生すり替え実験に成功したことが有名ですが、その実験にはこの初期型が使われたそうです。
コニカルドームはf0を下げる一方、能率を悪化させます。コニカルドーム付きのLC-1Aの能率は92dB/W/mと、38cmウーファーにしてはあまりよくない値ですが、この初期型にはコニカルドームがありませんので、(メーカーのデータはありませんが)100dB/W/mを超えているのではないでしょうか。
私は出力3Wの真空管アンプをつないで使っていました。12畳間で鳴らしていましたが、音量の不足を感じることはありませんでした。
このエンクロージャーは、ユニットより後に購入しました。アメリカから送られてきたもので、バッジやデカールからオリジナルだと思っています(とはいえ再塗装はされているように思えます。また、アンプは外されてその穴は塞がれています。)。それまで国産の大きくて板厚4cm近いがっしりした箱に入れていましたが、このエンクロージャーに変えて目から鱗が落ちる思いをしました。月とすっぽんです。国産箱は(大きくて場所を取ることもあり)すぐ捨てました。
やはり設計通りの箱に入れることが大事なのだと痛感しました。
さて、前置きが長くなりました。
本オークションの出品物は、LC-1(MI-11411)2台(ペアと書かない理由は後述します)と、エンクロージャー(MI-11401)2台(ペア)です。
ユニットは同年代のコブなしのものですが、一方のユニットはまずまずだと思います。
ですが、もう一方のユニットについて下記の状況があります(ただ、私の駄耳では左右差は感じられませんでした。)。
①トゥィーターコーン紙の補修跡
②マグネットカバーのヘコみ
③フレーム前面ガスケット部の大きな擦り傷
④オリジナルのコンデンサ欠品
※もう少し詳しく書くと、LC-1Aのネットワークは、トゥィーターに行く経路で4μFのコンデンサを用いて低域を切っているだけです。そのオリジナルコンデンサが欠品し、代わりにWE137Aコンデンサ(4μF)を入れています(本品を購入したショップによると、この方が音がいいそうです。)。
もう一方のユニットもオリジナルコンデンサを外してWE134Aコンデンサを入れています。
オリジナルコンデンサも付属いたします。容量を測定したところ問題ありませんでした。
エンクロージャーは、私の不注意でペンキが乾ききっていないものを上に乗せてしまい、一部にペンキの銀色の跡がついてしまいました。2台ともです。
私が不器用に手当してもかえってよくないので、このまま出品します。
また、エンクロージャーの下部で床に接するところに、プラスチックがついたピン(がたつき防止?)が4本打ってある(もともとこういう仕様なのかは分かりません)のですが、これが取れているところがあります。できるだけ探しますが、不足の折はご容赦下さい。
以上、よろしくお願いいたします。