
近年、最も注目される時代小説作家であったが、2017年12月、惜しまれつつ急逝した葉室 麟の4冊セット;
①「墨龍賦」(PHP文芸文庫)、
②「鬼神の如く 黒田叛臣伝」(新潮文庫)、
③「青嵐の坂」(角川文庫)、
④「川あかり」(双葉文庫)
の4冊です。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容:
①「墨龍賦」: 建仁寺の「雲龍図」を描いたことで知られる海北友松(かいほう ゆうしょう)は遅咲きの絵師だが、山水図屏風、竹林七賢図、花卉図屏風、寒山拾得・三酸図屏風など、すばらしい作品を遺している。しかしそこに至る道は、決して平坦ではなかった。近江の浅井家に仕えていた実家・海北家が滅亡。武士に戻りたくとも戻れず、葛藤を抱きつつ絵師の道を選び取った友松は、明智光秀の片腕・斎藤利三と出会い、友情を育んでいく。その利三が仕える光秀が信長に叛旗を翻す。本能寺の変――。しかしその天下は長く続かなかった。利三の運命は・・・。武人の魂を捨てきれなかった友松は、そのとき何を考え、どんな行動をとったのか。苦悩の末、晩年にその才能を花開かせ、安土・桃山時代の巨匠・狩野永徳と並び称されるまでになった男の生涯を描く傑作歴史小説。著者・葉室麟が、デビュー前から書きたかった人物を、円熟の筆で描き上げている。解説は、作家の澤田瞳子氏。
②「鬼神の如く 黒田叛臣伝」: 「わが主君に謀反の疑いあり」。筑前黒田藩家老・栗山大膳は、自藩が幕府の大名家取り潰しの標的となったことを悟りながら、あえて主君の黒田忠之を幕府に訴え出た。九州の覇権を求める細川家、海外出兵を目指す将軍家光、そして忠之──。様々な思惑のもと、藩主に疎まれながらも鬼となり幕府と戦う大膳を狙い刺客が押し寄せる。本当の忠義とは何かを描く著者会心の歴史小説。司馬遼太郎賞受賞。
③「青嵐の坂」: 正義を貫く武士の覚悟が胸を打つ、傑作時代長編。 扇野藩の財政は破綻の危機に瀕していた。中老の檜弥八郎は藩政改革に当たるが失敗し、収賄の疑いで糾弾され切腹となる。残された娘の那美は、偏屈で知られる親戚・矢吹主馬に預けられ・・・、その数年後、弥八郎の嫡男・慶之助は新藩主の側近として、自らの考える藩政改革に意欲を燃やす。慶之助の動きを警戒する家老らは、主馬に那美を妻とすることを命じ、檜家の家督を継がせることで慶之助を排除しようとする。だが主馬は、弥八郎からある密命を受けていた・・・。『散り椿』に連なる、扇野藩シリーズ!
④「川あかり」: 川止めで途方に暮れている若侍、伊東七十郎。藩で一番の臆病者と言われる彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が江戸から国に入る前を討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。さらには降って湧いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そして、その時がやってきた―。武士として生きることの覚悟と矜持が胸を打つ、涙と笑いの傑作時代小説。
★著者、葉室 麟は1951年、北九州市生まれ。福岡県立明善高等学校卒業。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て、2005年「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。2007年には「銀漢の賦」で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。2009年「いのちなりけり」が直木賞候補、ついで「秋月記」が山本周五郎賞および直木賞候補、2010年「花や散るらん」、2011年「恋しぐれ」が直木賞候補。2012年、「蜩ノ記」でついに直木賞受賞。近年、最も注目される時代小説作家であったが、2017年12月、惜しまれつつ急逝(享年66)。
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