80年代中期~後期、スライダーズは国内最高のロックンロールバンドでした。当時メジャーから発売されていた国内のバンドでこれ以上ロックを感じさせるバンドもいませんでした。エレファントカシマシの宮本氏が日本のロックのフェイバリットアルバムを3枚選ぶという雑誌の企画で1位~3位まですべてスライダーズのアルバムを選んでいましたが、彼らは確かにそういう存在でした。ファーストから枚作ごとに進化してきた彼らが「エンジャルダスター」「BACK TO BACK」と連発して発売した12インチで高まりまくった期待を軽く超えていったすさまじきアルバム「天使たち」の後に発売当時から洋楽誌ロッキンオンの渋谷陽一氏も絶賛していた「風が強い日」という名曲が生まれます。日本語による日本のロック史上、最高峰の1曲です。スライダーズがあまり好きではなかった、その後ミュージシャンになった私の友人がこの曲のシングルと収録されたアルバム「バッドインフルエンス」だけは持っていたことが妙に印象的です。それまでの活動を総括した「リプレイズ」は多分リイシューされないと思いますが、新緑、新曲、リミックス含めメンバーの意思が強く感じられる選曲や構成がとても素晴らしいため必聴です!編集盤だとあなどっては後で後悔します。そしてこのアルバムの再発はないと思います。このバンドは、今回の再結成に関係なく必ず後年今以上に再評価されていくでしょう。日本にいそうで全くいないタイプの最強のロックンロールバンドの最強セットです。