幸運のアルケミストリー ~0.70カラットの約束~【和光同塵】天然ダイヤモンド0.70ct!K18RG無垢 四つ葉の輝き 新品婚約ペンダント0.8g
■ 商品説明
ご入札をご検討いただき、誠にありがとうございます。
これは単なる宝飾品ではございません。一つの物語であり、哲学であり、これから人生の荒波に漕ぎ出す、すべての勇敢なる魂に捧げる護符(アミュレット)でございます。
長文となりますが、このペンダントが宿す本当の価値をご理解いただくため、しばし私の拙い筆にお付き合いいただければ幸いです。
『幸運のアルケミストリー ~0.70カラットの約束~』
序章:北鎌倉、山霧の庵
北鎌倉の谷戸(やと)の奥深く、苔むした石段を登りきった先に、その庵はある。主は、世間では変人、奇人、あるいは生ける伝説と囁かれる陶芸家であり、美食家の先生。弟子である私は、親しみを込めて「魯山人おじさん」と呼ばせていただいている。
その日、私が庵の引き戸をがらりと開けると、むせ返るような土の匂いと、囲炉裏で燻された楢薪の香ばしい薫りが混じり合い、私を現世から切り離した。
「来たか、このうつけ者めが」
作務衣姿の巨躯が、ろくろの前から振り返る。その眼光は、選び抜いた原土を吟味するかのように鋭く、しかしその奥には、使い込まれた茶碗のような温かみが宿っている。
「先生、ご機嫌麗しゅう。本日は、少々厄介な代物をお持ちいたしました」
私が風呂敷包みを差し出す前に、庵の入り口から、さらに二つの気配が漂ってきた。迷いと、憂いを帯びた、若い男女の気配であった。
第一章:相剋(そうこく)のふたり
「…だから、君の言う『普通』が僕には理解できないんだ!」
「私の『普通』がおかしいって言うの?健太さんこそ、少しは周りに合わせたらどうなの!」
庵の静寂を破ったのは、結婚を間近に控えたという、健太君と由美さんの言い争う声だった。彼らは、婚約の記念となる品を先生に誂えてもらえないかと相談に来たのだが、その肝心の品を選ぶ段階で、根本的な価値観の違いが露呈し、険悪な雰囲気になっていたのだ。
由美さんは、華やかで、誰もが羨むような、きらびやかなものを求めている。一方の健太君は、実直で、質実剛健、用の美を重んじる青年だ。由美さんは健太君を「地味でつまらない」と言い、健太君は由美さんを「虚栄心のかたまりだ」と罵る。
「もう、無理なのかもしれません…」
俯く由美さんの瞳から、大粒の涙が畳に落ちた。
「これだけ相性が悪いなんて…結婚なんて、考え直した方がいいのかもしれない…」
健太君もまた、苦虫を噛み潰したような顔で、黙り込んでしまった。
若きふたりの間に流れる、深く、冷たい川。私はかける言葉も見つからず、ただ狼狽えるばかりだった。その時である。
第二章:魯山人の喝
「この、たわけ者どもがッ!!」
腹の底から響くような、雷鳴の如き一喝が、庵の空気を震わせた。魯山人おじさんである。
彼はゆっくりと立ち上がると、呆然とするふたりの前に仁王立ちになった。
「相性が悪い、だと?それがどうした!笑わせるな!貴様ら、根本的な勘違いをしておるわ!」
おじさんは、ゴツゴツとした指で、ふたりを交互に指さした。
「いいか、よく聞け。世の中の愚か者どもは皆、勘違いしておる。結婚相手とはな、自分と一番相性の良い、居心地の良い人間を選ぶものだとな。ちゃんちゃらおかしいわ!そんなものは、ただの怠慢、魂の堕落にすぎん!」
先生の言葉に、健太君と由美さんだけでなく、私も息を呑んだ。
「結婚とはな、人生最大の『修行』なのだ。そして、その修行の相手に、自分と寸分違わぬ人間を選んでどうする。何の学びも、何の成長もあるものか。お互いの甘さを舐め合って、腐っていくだけよ」
おじさんは囲炉裏のそばに腰を下ろし、火箸で自在鉤を揺らしながら、独白のように続けた。
「結婚相手とはな、本来、自分と一番『相性の悪い』人間を選ぶのが道理なのだ。自分にないものを持ち、自分の理解を超えた価値観を持ち、自分の常識が一切通用しない相手。それこそが、お互いを鍛え、磨き上げ、人間を大きくする最高の砥石(といし)となる。お前たちが生まれてきた意味は、その相性の悪さを乗り越え、己の我を削り、相手を理解しようと努める、その苦難の道程そのものにあるのだ!」
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まるで、灼熱の窯から取り出されたばかりの陶器のような、熱い言葉だった。
「相性が悪いのは、当たり前だ。違う親から生まれ、違う環境で育ち、違う飯を食ってきたのだからな。それを『悪い』と切り捨てるのは、三流の職人のやることよ。一流はな、その『違い』をどう活かし、どう調和させ、唯一無二の作品を創り上げるかに心血を注ぐのだ」
第三章:囲炉裏端の饗宴
「腹が減っては、説教も身に入らん。小僧、手伝え」
そう言うと、おじさんは台所へ向かい、私は慌てて後を追った。
やがて、囲炉裏の周りには、先生が手ずから作った料理が、自作の器に盛られて並べられていった。
まず、目の前に置かれたのは、信楽の土を使った、荒々しい土肌の大鉢。その無骨な器に、まるで宝石のように繊細な、京人参と海老芋、そして絹さやの炊き合わせが品良く盛られている。
「見ろ」とおじさんは言った。
「この器の力強さが、野菜の繊細な甘みを引き立てる。逆に、この繊細な仕事があるからこそ、器の持つ土の生命力が際立つ。もし、この料理を優美な京焼の器に盛ったらどうだ?どちらも美しくはあるが、互いの良さを殺し合い、ただぼんやりとした印象になるだけだ。これこそが『調和』よ。似た者同士が寄り添うことではない。全く異なるものが、互いを尊重し、引き立て合うことこそが、真の調和なのだ」
次に、漆黒の椀が運ばれてきた。蓋を開けると、立ち上る湯気と共に、蛤の潮の香りが鼻腔をくすぐる。
「この椀の出汁は、昆布と鰹節だけでとった。だがな、昆布のグルタミン酸と、鰹節のイノシン酸、この異なる旨味成分が出会うことで、旨味は何倍にも増幅される。これを『旨味の相乗効果』という。お前たちふたりも、これと同じことよ。異なる性質がぶつかり合うことで、一人では到底到達できない、新しい価値、新しい世界が生まれるのだ」
健太君と由美さんは、黙って料理を口に運び、そして、ゆっくりと顔を見合わせた。彼らの間にあった氷が、囲炉裏の熱で少しずつ溶けていくのが、私にはわかった。
第四章:0.70カラットのアルケミストリー
ふたりの心が少し解れたのを見計らい、私は懐から、あの風呂敷包みを取り出した。
「先生、実は…」
包みを解くと、中から現れたのは、小さな、しかし圧倒的な輝きを放つ、四つ葉のクローバーをかたどったペンダントだった。
おじさんは、それを無言で手に取ると、眉間に皺を寄せ、鑑定士のようにじっと見つめた。
「ふむ…」
長い沈黙の後、おじさんは口を開いた。
「世の阿呆どもは、四つ葉のクローバーを『幸運』の象徴だと言う。浅はかなことよ。本来、四つの葉にはそれぞれ意味がある。『誠実』、『希望』、『愛』…そして、四枚目。これこそが肝心要なのだ。四枚目の葉が象徴するのは…『困難』だ」
ふたりは、はっとした顔でペンダントを見つめた。
「誠実さだけでも、希望だけでも、愛だけでも、人間関係は成り立たん。必ず訪れる『困難』、つまり、お前たちが今まさに直面している『相性の悪さ』という名の試練。これを正面から受け入れ、乗り越えようとする覚悟があって初めて、真の『幸運』は姿を現すのだ。この形は、お前たちのこれからの人生そのものを表しておる」
おじさんはペンダントを光にかざした。無数のダイヤモンドが、囲炉裏の炎を反射して、星屑のようにきらめく。
「この石は、金剛石(ダイヤモンド)。地球の奥深く、マントルの灼熱と、大陸がぶつかり合うほどの超高圧に耐え、気の遠くなるような時間をかけて結晶したものだ。ただ美しいだけではない。この輝きは、想像を絶する『困難』に打ち克った証なのだ。お前たちの関係も、これから様々な圧力に晒されるだろう。それに耐え、磨かれてこそ、この石のように、誰にも真似できぬ本物の輝きを放つのだ」
「そして、この地金。K18のローズゴールド…桜色の金か。純金(24金)は柔らかすぎる。威張ってはいるが、脆い。しかし、そこに性質の違う『銅』を混ぜ込むことで、美しい色合いと、実用に耐える強度が生まれる。これもまた、お前たちと同じこと。異なる人間が混じり合うことで生まれる、新たな美しさと強さよ」
おじさんは、指でペンダントをなぞった。
「0.70カラット。この重さは、単なる物理的な重量ではない。これは、お前たちがこれから共に背負っていく『約束』の重さだ。楽しいことも、辛いことも、すべて含んだ0.70カラット分の人生を、ふたりで分かち合う覚悟の重さなのだ」
おじさんは、ふと立ち上がると、壁にかかった一枚の書を指さした。そこには、力強い筆致で四つの文字が書かれていた。
『和光同塵(わこうどうじん)』
「老子の言葉よ。己の才知の光を和らげ、俗世間の塵(ちり)に同化する、という意味だ。結婚とは、まさにこれだ。お互いの『正しさ』という名の光を煌々と振りかざすな。その光は、時に相手を焼き、傷つける。少し光を和らげ、相手の『塵』…つまり、自分には理解しがたい価値観や習慣の中に、あえて自分も同化してみるのだ。そうして初めて、ふたりの間には、ぎらぎらとした光ではない、穏やかで、温かい光が灯るのだ。このペンダントは、その『和光同塵』の精神を宿した、幸運の錬金術(アルケミストリー)の結晶よ」
第五章:新たなる約束
おじさんの言葉が、庵の隅々にまで染み渡っていった。
気づけば、由美さんの頬を、再び涙が伝っていた。しかし、それは先程の絶望の涙ではなかった。彼女は健太君に向き直り、震える声で言った。
「ごめんなさい…私、自分の『普通』ばかり押し付けてた。健太さんのこと、もっと知ろうとしなきゃいけなかったのに…」
健太君もまた、深く頭を下げた。
「いや、僕の方こそすまない。君の華やかさが、僕にはない輝きだってこと、本当は分かっていたんだ。それを認められなかった…」
おじさんは、満足そうにひとつ頷くと、ペンダントを健太君の手に渡した。
「ならば、誓いの証として、お前がその手でかけてやれ。それは、安楽な未来を約束する甘っちょろい品ではない。これから始まる、長く、険しく、しかし、だからこそ尊い『修行』への、覚悟の証だ」
健太君は、震える手でペンダントを受け取ると、由美さんの後ろに回り、その白い首にそっとかけた。
ローズゴールドのチェーンが肌に馴染み、四つ葉のダイヤモンドが、彼女の胸元で、まるで呼吸を始めたかのように、静かに、しかし力強く輝き始めた。その輝きは、ふたりの流した涙を吸い込んで、さらに透明になったように見えた。
終章:未来の持ち主へ
このペンダントには、そんな物語が込められています。
もし、あなたが今、人生のパートナーとの『違い』に悩み、苦しんでいるのなら。もし、あなたが、安易な『幸運』ではなく、困難を乗り越えた先にある、本物の『輝き』を求めているのなら。
この「0.70カラットの約束」は、あなたのためのものです。
これは、ただの宝飾品ではありません。
相性の悪さこそが、ふたりを成長させる砥石であると知る、賢者のための護符。
互いの光を和らげ、相手の塵に同化する『和光同塵』の精神を胸に刻むための、誓いの証。
人生という名の、偉大なる修行に挑む、すべての魂に捧げるエールです。
このペンダントを胸にした時、あなたは一人ではありません。
北鎌倉の庵で交わされた、熱い言葉と、若いふたりの涙、そして、偏屈で優しい美食家の哲学が、あなたの行く末を、静かに、力強く照らし続けることでしょう。
この奇跡のアルケミストリーを、真に価値のわかる、あなたへ。
ご縁がありますことを、心より願っております。
■ 商品詳細スペック
宝石名: 天然ダイヤモンド (Natural Diamond)
カラット数: 0.70ct(ペンダントに刻印あり)
カット: ラウンドブリリアントカット
地金素材: K18RG (ローズゴールド) / K18PG (ピンクゴールド) (ペンダントにK18PGの刻印あり)
総重量: 約0.8g
デザイン: 四つ葉のクローバー / カトルフォイユ
状態: 新品・未使用品
付属品: Gem Identification Report (Diamond Pro Service発行)
■ 状態について
■ ご注意事項
オークションの性質上、ノークレーム・ノーリターンでお願いいたします。
商品の状態につきましては、上記説明および掲載写真をよくご確認の上、ご納得いただけた方のみご入札ください。
ご不明な点がございましたら、お気軽にご質問ください。
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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
皆様の奮ってのご入札を、心よりお待ちしております。