基本情報|Release Information
レーベル:Aura
品番:32JC-210
フォーマット:CD
国:Japan
リリース年:1987年1月25日(オリジナルは1979年英Aura盤)
タグ:Avantgarde, Jazz-Rock, Electronic, Art Rock, 1980s, Japan Press
作品の解読|Decoding the Work
『The Perfect Release』は、アネット・ピーコックが1979年にロンドンで録音した比類なき音楽的モノローグである。詩人がスキャットし、哲学者がビートを刻むならば、その交差点にいたのがこのアルバムだろう。ヴィブラートを欠いた平坦な発声は、むしろ音楽の「文体」としての言語であり、彼女の発する旋律は旋律というよりも運動の記録——自己の脱皮と同時進行する記譜法として展開される。
アルバムは7曲構成で、短い断章群と14分を超える長編「Survival」で構成されている。ラフなグルーヴと複雑なコード進行の背後には、Jeff Beckバンドで知られるMax Middleton(key)とRichard Bailey(dr)という名手の技巧が横たわっており、ジャズ的即興とロック的推進力のせめぎ合いがある。しかし本作の主導権は常にピーコックの声にある——語り、吠え、喉をすべらせ、消え入りながらも、中心には身体の微細な抵抗が聴き取れる。
録音はKonk StudiosおよびScorpio Soundにて行われ、空間処理は極めて生々しく、演奏の隙間にまでピーコックの人格が染み込むような構造を持つ。これはアルバムというより、非制度的パフォーマンスの封印であり、記録媒体を経由することではじめて成り立つ「逸脱のアーキテクチャ」である。
この日本盤CD(Aura 32JC-210)は、Auraレーベルのオリジナル音源に忠実な初期CD化であり、2000年代以降のリマスターとは異なる素朴なトランスファーが特徴。アネット・ピーコックのAura期(19781982)の中でも特に「声と構造」の両極を最も鋭利に突き刺す1作として再評価が進んでいる。
状態詳細|Condition Overview
ディスク:VG+(浅いキズあり)
ケース:VG(擦れ・小汚れあり)
インサート:NM(美品)
支払と配送|Payment & Shipping
発送:匿名配送(おてがる配送ゆうパケット)
支払:!かんたん決済(落札後5日以内)
注意事項:中古品につき、微細なスレ・経年劣化にご理解のある方のみご入札ください。完璧な状態を求める方はご遠慮ください。ノークレーム・ノーリターンにてお願いいたします。