『日本近代文学 講演集 ~解き明かされる文豪たちの謎』 CD全13枚揃+解説書付
1964年=明治39年に開設された「日本近代文学館」。 毎年、多くの著名な作家や文芸評論家が講師に招かれ、 多種多様な文学論が繰り広げられてきた。 本講演集には、夏の恒例講座「夏の文学教室」での講演が収録されています。 名作と呼ばれる近代文学小説に秘された、文学秘話をお楽しみください。 小説の行間に隠された作家=文豪たちの心が見えてきます。
未開封CD全13枚+解説書揃 各巻 40分~55分収録
収録内容:
Disc1 第一巻 森鴎外「医学と文学」
文学とは別に、医師という顔を持つ森鴎外。
ドイツへ医学留学し、帰国後は出世街道を進んでいった鴎外だが、その裏には理想との隔たりから来る、悲哀があった…。
(ANOC 9001/収録時間:53分45秒)
講演/加賀乙彦 1987年 第24回・夏の文学教室より
Disc2 第二巻 樋口一葉「たけくらべ」「にごりえ」
樋口一葉、二十四年の人生は決して短くない。
文学史上に残る傑作「たけくらべ」、「にごりえ」を世に残した所似が、その充実した人生の中にある。
(ANOC 9002/収録時間:57分19秒)
講演/竹西寛子 1982年 第19回・夏の文学教室より
Disc3 第三巻 夏目漱石「こころ」以後
不朽の名作「こころ」発表後、漱石に起きたある心境の変化。
今は亡き、漱石研究の第一人者、江藤淳が紐解く、夏目漱石晩年の謎。
(ANOC 9003/収録時間:54分55秒)
講演/江藤淳 1976年 第13回・夏の文学教室より
Disc4 第四巻 島崎藤村 「魂の漂泊者」
妻や子供に先立たれた後の、姪との許されない関係。
そして、フランスへの逃避行。
帰国後に藤村はその名の通り、『 新生』という小説で再起をはかるが…。
漂泊者・藤村の行き着く先は…?
(ANOC 9004/収録時間:40分17秒)
講演/三好行雄 1979年 第16回・夏の文学教室より
Disc5 第五巻 永井荷風 「ボク東綺譚」
永井荷風の名作「ボク東綺譚」の最終章はいらない?
日本が戦争へ向かう不穏な情勢の中、そうした空気を振り払うかのように発表された珠玉の名作「ボク東綺譚」の魅力に迫る。
(ANOC 9005/収録時間:51分42秒)
講演/杉本苑子 1988年 第25回・夏の文学教室より
Disc6 第六巻 有島武郎 「その理想主義と、ヒューマニズム」
有島武郎の代表作「或る女」の主人公・葉子。
彼女を、好きか、嫌いか――。
それが有島文学の試金石である。
「葉子が好きではない」作家・中野孝次が語る、有島武郎の人生と文学。
(ANOC 9006/収録時間:40分57秒)
講演/中野孝次 1987年 第24回・夏の文学教室より
Disc7 第七巻 志賀直哉 「文学とユーモア」
秀吉が好きな酒は、「リキュール」。
好きな野菜は、「セロリ新左衛門」――。
小説の神様の知られざるユーモラスな一面を、愛弟子・阿川弘之が語る。
(ANOC 9007/収録時間:52分15秒)
講演/阿川弘之 1994年 第31回・夏の文学教室より
Disc8 第八巻 谷崎潤一郎 「そのマゾヒズムの変化~「痴人の愛」から「卍」へ
谷崎文学の特色であるマゾヒズムが、「痴人の愛」で変化を見せた。
昭和に入って黄金期を迎える谷崎にとって、この変化は大きな意味があった。
谷崎を愛してやまない作家・河野多恵子の卓抜なる谷崎論。
(ANOC 9008/収録時間:53分33秒)
講演/河野多恵子 1983年 第20回・夏の文学教室より
Disc9 第九巻 芥川龍之介 「龍之介の出発~「羅生門」「鼻」を中心に
芥川の初期代表作「羅生門」「鼻」は古典説明がその基となっている。
オリジナルと比較すると、芥川の独特の料理法が見えてくるが、実はそれが芥川晩年を探るカギでもあった…。
(ANOC 9009/収録時間:54分53秒)
講演/小川国夫 1983年 第20回・夏の文学教室より
Disc10 第十巻 川端康成 「雪国」まで
「伊豆の踊り子」はたった二十部しか売れなかった。
川端文学の最高峰「伊豆の踊り子」「雪国」その間の十年は川端にとって不遇の年月だった。
ノーベル文学賞に輝く大作家の隠された日々。
(ANOC 9010/収録時間:58分29秒)
講演/進藤純孝 1977年 第14回・夏の文学教室より
など