○ 100年以上前の設立時に当時革新的だったゴムチューブとそれをプッシュするバーを備えたレバー式インク充填機構を発明するなど、常に革新的な機構を作り続けて来たシェーファー。その最高傑作と言われるタッチダウンインク吸入機構を備えた、1960年代から80年代の最上位機種インペリアル・スターリングシルバー・ダイヤモンドカットです。後期と異なり、ダイヤは正方形で、整然と並んでいます。これもまた趣があります。
○ 後には通常のカートリッジ・コンバーター両用式になりますが、これはその最初期に作られたバージョンであり、シェーファー独自のタッチダウン機構を持っています。
○ 尻軸を反時計回りに回すと、尻軸が胴軸から外れ、写真の様に引き出す事が出来る様になります。目いっぱい引き出したら、首軸までインク瓶に入れ、尻軸を勢いよく胴軸に押し戻すと、胴軸内の空気が圧縮されて中のゴムチューブが押縮まり空気がペン先から抜けます。そのまま、数秒待つとゴムチューブが元に戻りながらインクを吸い込む仕組みです。
○ ただし、バレル尻のタッチダウンバーとの密閉性を確保するためのOリングが経年により若干劣化しており、やや吸い込みが弱いです。ゴムチューブは新品に変更してあります。
○ ボディー&キャップはシェーファーと言えばこの柄と言う代表的なダイヤカット、豪華さと品の良さを兼ね備えた万年筆です。また、太く過ぎず細過ぎずに男女ともに使い易く、銀の質感とダイヤモンドカットのため滑り難く手に馴染みやすい万年筆です。
○ 銀製ですので、くすみやスレは磨けば元の輝きに戻ります。銀の万年筆を磨くのもまた楽しい時間です。
○ 通常のニブがポイント部分が下がった形であるのに対して、やや反りあがった形状のため、筆記角度を選ばずスラスラと書き易いと言う特徴を持ち、今もシェーファーを代表する首軸と一体となったインレイニブ。この時期は特に大きく、首軸に象嵌されたインレイ部を合わせると、あの149のニブさえ凌ぐほどです。キャップを取った時の美しさは他では得られないものです。また、この初期のインレイニブには、ひし形の根っこ部分にUSAの文字が誇らしげに刻印されています。
○ ニブに歪みや傷は無見られないと思います。出品に当り丁寧に洗浄しましたので、すぐにお好きなインクを入れてお使いいただけます。
注意事項:目につく傷や凹みは見られ無いと思いますが、古い中古品ですので、完品をお求めの方、神経質な方は入札をお控え下さい。ノークレーム、ノーリターンでお願いします。万年筆のみの出品ですが、保護を兼ねてクリア・コレクションケースに入れて発送いたします。
【商品の説明】
【万年筆】
ブランド、メーカー:インペリアル・スターリングシルバー・ダイヤモンドカット、シェーファー万年筆
カラー・材質:スターリングシルバー(銀製)、ゴールドトリム
ニブ(ペン先):14金インレイニブ、字幅:クーゲルタイプF
インク補充方式:タッチダウン式(ゴムチューブ・負圧式)
サイズ:長さ:138mm、最大胴軸径:12mm、重さ:27.70g(素人計測)