1975年製 Fender USA Jazz Bassの出品です。
1975年はご存じの通り、ネックジョイントが3点止め、
マイクロティルトの採用、ボディ材が全カラーアッシュ材へ変更と
マイナーチェンジされた時期となります。
但し、出品のJAZZ BASSは、変更過渡期にあたる物で、
シリアルナンバーが「36××××」の300000番台の6桁。
フェンダーのホームページでは、シリアルナンバーチャートは下記説明となっています。
1965年〜1976年の間、すなわちCBS時代に採用されていたシリアルナンバースキームです。
経営体制が変わっても、製品の製造自体は既存の工具やパーツ、スキームを使用していたため、
シリアルナンバーによる製造ラインの管理はかつての方法がしばらく継承されていました。
SERIAL NUMBERS | PRODUCTION DATES |
L50,000s up to L90,000s | 1965 |
100,000s | 1965 |
100,000s to 200,000s | 1966 to 1967 |
200,000s | 1968 |
200,000s to 300,000s | 1969 to 1970 |
300,000s | 1971 to 1972 |
300,000s to 500,000s | 1973 |
400,000s to 500,000s | 1974 to 1975 |
500,000s to 700,000s | 1976 |
上記の通り300000~500000番台は変更の過渡期で
仕様のイレギュラーのある個体があるようです。
実際、1975年でもネックが4点止めだったり、
ボディがアッシュではなくアルダーの個体もあります。
ネックヒール、ネックポケットの画像もアップしていますが、色々な記載があるものの
デイト表記の明確な物は判別できませんでした。
この時期は表記が統一されていなかったとWEBで確認はしています。
但し、ネックヒールでスタンプが薄くなっており分かり難いですが「ARMEN....」とスタンプがあります。
ネットで検索してみると、1972年~1974年あたりのJAZZ BASSのネックヒールに「ARMENTA」と
スタンプされている物がありますので、変更過渡期で同じスタンプだと思います。
これは検品者?制作者の名前かもしれません。
出品のJAZZ BASSの最大のポイントは、ボディ材が75年以前のアルダー材が
使われている事だと思います。
その為、重量はデジタルヘルスメーターでの計測ですが、
4㎏とかなり軽量です。
※ピックアップフェンス・ブリッジフェンスは未装着での計測です。
※75年以降の場合、アッシュに変更され5㎏近い個体もあります。
また、状態は写真でもお分かりの通り、50年前のベースとしてはとても状態がよく、
目立つ傷等もない、かなり良い状態を保っています。
70年代のベースはヘッドや指板が黒く焼けている物や、傷の多い物、
パーツ交換されている物をネットでもよく拝見しますが、
こちらのベースは焼けも少なく、木部が大きく露出するようなキズもありません。
木部が見えるキズは画像程度の小さな物、その他スリキズはありますが、
50年前のベースでここまで状態の良い物はなかなか出てこないと思います。
ボディエンドにスタンド焼けがあり、画像をアップしていますが、上手く表現できませんでせした。
だだ木部が露出したり、色が変わったり酷いものではありません。
パーツに関しても、ヴォリューム、トーンポッドのハンダも外された様子はありません。
※画像参照
各ポットナンバーですが、ハンダ等で確認し難い状態ですが、
ヴォリュームポットは13775と確認できます。
137=CTS社 75=1975年のパーツとなると思います。
ピックガードは75年の場合黒になりますが、前オーナーに確認したところ
パーツの交換はしていないとファーストオーナーから聞いているとの事でした。
私の前のオーナーがセカンドオーナーのようです。
画像でも確認できますが、ピックガードのネジ穴だけではなく、フィンガーレストのネジ穴も
ボディとの穴ズレはなく、オリジナルの可能性は高いと思います。
その為、パーツに関しては全てオリジナルの可能性は高いと思いますが保証するものではありまあせん。
ご了承下さい。
付属品は当時のハードケース、ピックアップフェンスとブリッジフェンス、
当時の付属品であろうストラップまで付いています。
※ハードケースもFenderロゴの下にアンダーバーがあるので当時の物だと思います。
※ハードケースの鍵はありません、さすがに古いケースですが貫禄かと思います。
メンテナンスに出し、ネック、ナットの調整、フレットのスリ合わせをして頂きました。
その際もボディ材はアルダーでしょうとの事でした。
また、フレット残は6~7割程度で、交換しなくてもまだ使用は充分可能です。
トラスロッドも左右余裕のある状態です。
現在の弦高は12フレットで4弦側が2mm、1弦側が1.8mmとかなり低くしていますが、
全フレット音詰まりやデットポイントはありません。
この弦高ではさすがにハイフレットで多少のビビリ音はありますが、
音程が狂うような事はありません。
75年以前のJazz Bassは極端に値段が高くなっていますがその過渡期のベースで、
状態は良く、フルオリジナルの可能性大、アルダーボディと
市場にはなかなか出てこない1本だと思います。
この機会にご検討頂ければと思います。
状態は良いですが、50年前のベースですので、ノークレーム・ノーリターンとなります。