元亀2年(1571年)に書かれた肉筆こ古今和歌集・古筆切を出品いたします。
<古筆の来歴>
花押や落款より、旧所蔵者が判明しております。
(1)会津松平家2代藩主・保科正経(1647-1681年)
(2)出雲松江藩10代藩主・松平治郷(不昧公)正室・方子姫(1752年-1829年)
(3)仙台藩侍医・木村寿禎(1774-1834年)
<古筆切の状態について>
額縁に入っておりますが、裏打ち等はしておりません。額縁での展示も可能ですし、取り外して掛軸への変更も可能です。
<寸法>
(古筆)縦27cm、横7.6cm
(額縁)縦34cm、18.3cm
<送付方法等>
・送料は落札者様のご負担となります。おてがる配送ゆうパックにて発送致します。
・読み下し文と現代語訳をお付けいたします。
<読み下し文>
(つらゆき)
さ月やま(五月山)梢をたか(高)み郭公なくね(音)空なる恋もするかな(和歌番号579)
凡河内みつね(躬恒)
(秋)霧のは(晴)るゝ時なき心にはたちゐ(立居)の空もおも(思)ほえなくに(和歌番号580)
清原深養父
虫のことこゑ(声)にたてゝはなかねとも泪(涙)のみこそ
した(下)になか(流)るれ(和歌番号581)
<現代語訳>
(紀貫之)
五月の山では、高い梢で鳴くほととぎすの声が空から聞こえてくる。 私は泣く声もうつろな恋をすることである。(和歌番号579)
凡河内躬恒
秋霧に晴れ間がないように私の心も晴れる時がない。そんな心では、立ち居のほどさえもおぼつかないことだ。(和歌番号580)
清原深養父
草葉で虫が声を立てて鳴くように、私は声をあげて泣くのではないけれど、心中ひそかに涙だけが流れているのです。(和歌番号581)
<その他>
・ご覧の端末によって色合いが異なる場合がございますので、ご了承ください。