伝説の沖縄の陶芸家、国吉清尚氏による希少な作品です。一枚には皿の中央に櫛目紋様のような線があり、もう一枚には施されていません。一枚一枚、国吉氏が土と戯れながら生み出したように思えます。また どんぐりの背比べのように並んでいる青と黄色の縁飾りは、じっと見ていても飽きないおかしみと愛嬌があります。
骨董の神様 秦秀雄先生は『季刊「銀花」』(第23号 1975年9月)に
国吉氏の丸紋土瓶について「図案が卓抜で多少粗暴な作りばえ、それがこのどびんに正気をもたらした。沖縄の陶土は鉄分が多く、みんな赤茶けた一見暗鬱な色合いをしている。(略)〜そんなしぐさにあどけない児童作品をしのばしめる無邪天真の技術に見とれよう」「ここに一点の匠気とてありはしない」と記しましたが、この皿にも通じるものを感じます。
古美術研究家で数寄者としても知られる秦秀雄先生(井伏鱒二の小説『珍品堂主人』のモデル)を、父が鹿児島の料理店にお連れした際、秦氏はこの土瓶を目にしてその飾らない魅力に強く惹かれました。秦氏はこの土瓶を上記のように激賞し、白洲正子氏も愛用することとなりました。
父は、国吉清尚氏に懇意にして頂いていました。本作は、ご本人から父が直接譲渡された作品です。そのご縁により大切に継いでまいりましたが、この度 国吉氏の芸術を理解し、長く愛してくださる方にお譲りしたいと思い、出品いたします。
商品の状態
* 素材・技法: 陶器
* 箱なし。
* 概寸: ①高さ約2㎝ 幅約13.5㎝
②高さ約2.7cm 幅約14.5cm
*銘あり。高台内に四角で囲んだ中にカタカナの「ク」
* 状態: 割れや大きな欠けはなく良好ですが、焼成後にできたソゲが数箇所あります。いずれのソゲも釉薬がかかっていますが、ソゲ等が気になる方のご入札はお控えください。また経年によるわずかなスレはございます。画像にてご確認ください。
【國吉清尚(くによし せいしょう)略歴】
1943年 沖縄県那覇市首里に生まれる
壺屋焼の小橋川永昌(仁王窯)に師事し陶芸の道へ。
その後、濱田庄司のもとで益子の土と出会い、技を磨く。その後 読谷村に自身の窯を築き、独自の焼締陶を探求。1999年、55歳で逝去。
【ご購入の前に必ずお目通りください】
・窯疵や歪みは作風の一部としてご理解ください。
・寸法のわずかな誤差はご容赦ください。
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