
米IPCのPECアンプ、AM1028型を2台セットで出品いたします。
本品は代理出品ですが最後まで責任をもって対応しますので安心してご入札ください。
IPCはWEがシネマ事業を撤退後参入した会社です。
WEの技術者の受け皿となったと思われWEのライセンスでシネマ機材を製造運営していたようです。
PECアンプはフォトエレクトリックセルアンプの略称と思われます。
1段目は6J7の五極管接続にて十分なゲインを確保しています。
2段目は6J7の三極管接続でフォトエレクトリックセルのイコライジングとOPTのドライブを行っています。
フォトエレクトリックセルのイコライジング回路は独特でブートストラップ型(電流帰還)となっています。
OPTはピアレス製と思われる高品位なものが使用されています。
DCをカットして使用していることからパーマロイコアかもしれません。
OPTの出力側が500Ωであることは判明していますが1次インピーダンスは不明です。
6J7の三極管接続でドライブしていることを考えると20KΩ前後と思われます。
OPTについては1Khzの信号にて断線の無いことを確認しています。
このアンプの最も有効な活用方法はフォトエレクトリックセルのイコライザー回路を排して1段目と2段目の間にRIAAイコライザー回路を挿入してイコライザーアンプとすることでしょう。
シャーシ内にはベークライトの基板が装着されていますからRIAA素子の取付は容易と思います。
コンデンサーの穴を1個活用してMCステップアップトランスを内装するのも面白いと思います。
2台ともカップリングコンデンサーの結線が取れている部分がありますが古い物ですからコンデンサー類は全て交換が必要と思いますしABの抵抗も抵抗値が狂っている可能性大です。
回路図はWEBにて無料で入手可能のようです。
最後に現オーナーの思い入れを記して商品説明を終わります。
WesternElectricの正統を受け継ぎ昇華させたのがIPCと承知しておりますが、中でも本品は映画館の映写室で使われていた実機です。
四半世紀かかって探し当てました。
残念ながら年を取りすぎて前後の組み立てが容易でなくなりました。
世界でも希少な品ですから大事に扱って有効活用して頂ける方の手に渡ることを願っております。
古いもの故ノークレーム、ノーリターンを基本にお願いしますが商品到着時のチェックにてOPTの断線等商品説明と大きく異なる場合には返品返金にて対応いたします。
(2025年 10月 16日 21時 29分 追加)なお、アンプに装着している6J7は4本ともチューブテスタにて合格品であること確認済みです。