昭和52年(1977年)9月、講談社発行。
限定120部の第67番。発行時定価16万8000円。
本体は小A3判(約40×30センチ)、ハードカバー、クロス装、二重函入り。
カラーリトグラフ「ニースの海岸」(約53×43.5センチ。余白含む)は
特に問題ありません。67番の番号と「達」の字の落款が付いていて、
青いタトウに入っています。
段ボール製の外函は、傷やシミがあります。
内函は画集本体と同じ黄色のクロス装で、ややシミがあります。
本体は背の金文字が部分的にはがれています。
線引き、書き込み、蔵書印、値札跡、破れや折れはありません。
カラー張り込み図版41、カラーオフセット図版32、モノクロ図版37。
ほかに土方定一の文章や年譜など収録。
高畠達四郎(たかばたけ・たつしろう、1895~1976年)は、
東京・神田生まれの洋画家。
画家を志し、慶應義塾大を中退し本郷洋画研究所に通う。
1921年、26歳で渡仏。7年間滞欧して絵を学び、
アンドレ・ドラン、キスリング、スーチンらに傾倒。
帰国後の1930年、三岸好太郎、小島善三郎、林武らと独立美術協会を設立。
東京・小石川や疎開先の熱海に住み、「独立展」を中心に作品を発表。
自然と人をナイーヴな感性でとらえた、温かみのある画風。